昔、何かのマンガで読んだんだけどさ(マンガ題名忘れた)。
何かの胎内に入るとそこって実は何でも願いが叶う世界でさ。
でも、その世界に居続けると閉じ込められて最後には消化されて喰われちまう展開。
読んだのガキの頃だしあんまよく覚えてないから細部は違うかもしんないけどコレと似たようなのに昔遭遇した事あるよ。
クリスマスの夜7時頃だったかな。
腹減ってコンビニ弁当買いに行こうとエレベーターに乗った訳よ。
「あークリスマス爆発しろー、金ほしー、女ほしー」とか悪態つきながらね。
そん時は何かガラケー携帯弄りながら適当にボタン押したのよ。
そしたら窓の外の景色が急に赤く光ってさ。
その時はただの夕焼けだと思い全然気にしなかったんだけど、よく考えりゃ真冬の夜7時に夕焼けって何かがおかしい。
それに何だかエレベーターが昇るんじゃなくて降りてる気がしてな。
ちなみに俺の部屋は地下2階の最下層。
昇る事はあってもその逆は・・・・
気付いた瞬間ゾッとして急いで非常ボタンと1階のボタンを連打した(意味なかったが)。
そのエレベーターは普段からボタンが接触不良気味だったし最初はエレベーターの故障だと思ったから。
けどエレベーターは非情にもそのまま20分くらい下に降り続けた。
階を降るにつれ外の赤い風景はどんどん色濃く最後は地獄のようになっていく。
いくら俺でもこんな深部まで続くエレベーターなんてマトモじゃないと分かったよ。
その灼熱色の世界に着いたと同時に俺はもう半狂乱になって閉じるボタンを壊れるくらいに連打した。
ほんの一瞬の筈が10分くらいに思えたよ。
ドアが閉じるその一瞬の間に俺の眼が見たもの。
それはアタッシュケースから飛び出した大量の札束の山だった。
そして強烈な違和感を感じた。
これは罠だと確信しつつも一体どういった罠なのか?
俺は閉じるボタンを連打しつつも違和感の正体を必死に探っていた。
そして気付いてしまった。
エレベーターの上部と下部に長く鋭利な牙が生え揃っている事に。
現実の世界には一分もかからず戻れた。
それ以来二度とエレベーターには乗っていないが。

























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