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心霊

ぷーさんさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

白いモヤと黒いモヤが迫る宿泊所の恐怖
短編 2020/12/29 20:51 2,704view

ある宿泊所に泊まったときのこと。
中はとてもきれいだったので、「おわ!いいね!」と家族はみな喜んでいました。
1階には高級なテーブルやソファが置いてあります。
ソファはフカフカで座り心地満天。
キズもほとんどないテーブル。
大きなテレビと大きな窓。
窓からは満点の星が見えるんです。
その夜空を見て、「うわあ、きれいだねえ」と癒されたりして。

「ここに決めて良かったよね。旅館やホテルもいいけどさ」
みんなとっても楽しそう。
「じゃ、食事を作ろうか」とお母さんが誘ってきます。

スーパーに買出しをしてきた食材をキッチンに運びます。

「ね、何を作るの?!」と聞くと、お母さんは「カレーライスね」と言うのです。
旅先に来てカレーライス?!と思いましたが、もうお腹はぺこぺこです。
文句も言えません。
「じゃあお母さんが野菜の皮をむくからね。炒めて」と指示が飛びます。
「あ、ちょっとトイレに行ってくるから」とお母さんがキッチンを出ました。

キッチンで料理をしていると、フーッとどこからともなく風が吹いてきます。
「ん?窓なんて開いてないけどな」
また野菜の皮を剥いていると、フーッと風が後ろの壁の方から吹いてきます。
「壁?」
そして、後ろに誰かが立っているような気配がします。
振り向けば・・・誰もいません。
お母さんが戻ってきましたが、今あったことは言いませんでした。

テーブルに料理を並べて、お父さんに「食べようよ」と声をかけます。
食べる前にトイレに行く私。
ドアを開けて少し歩いた所にトイレがあります。
ドアを開けると、フーッとまた風が吹いてきました。
「は?まただ」
その時です。
こちらを誰かが見ているような気がして、振り向きました。
振り向けば、そこに白いモヤがふわふわと浮いています。
「え?!何!」
その白いモヤからは嫌な気配が漂ってきました。
「やだ、やだ」
私は用を済ますと、急いでリビングの方へと走ります。

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