黒い何かと応援してくれる謎のおじいさん
投稿者:mina (8)
私は霊感があるというほどではありませんが、時折急に何かの気配を感じたり、よく金縛りに遭ったりしていました。
それらも若い頃には頻繁に経験していたのですが、30歳を過ぎた頃からはほとんど感じなくなっていました。
しかしつい最近、前触れもなく久々にその感覚を感じたのです。
ある日、布団に入って眠りに落ちてすぐのことです。
突然誰かに首を絞められているように呼吸が苦しくなりました。
必死に目を開けようとしたのですが、うっすらとしか開けることができず。
薄目で見えたのは自分の寝室のカーテンで、それは確かに自分の布団からの景色です。
(夢…じゃないのか?)
呼吸がどんどん苦しくなった次の瞬間、何者かに思いっきり投げ飛ばされたのです。
実際に体が投げ飛ばされたのではなく、自分の【意識】だけが投げ飛ばされる感覚です。
部屋の中を目まぐるしく飛び交う私の意識。目が回る。
何が起こっているのか理解できず、私はまた必死に目を開けようとしました。
そしてうっすらと見えたのは…
私を投げ飛ばし合って笑っている黒い複数の【何か】。
人のような動物のような黒い影の集団でした。
それらはいつまでも私を投げ合ってケラケラと笑い、楽しんでいるようにも思えました。
最初は恐怖でいっぱいだった私なのですが、なかなかやめてくれずだんだん怒りの感情が湧いてきました。
何とか怒鳴ってやろうと思ったのですが、呼吸も苦しいままなので声もなかなか出せません。
あまりにも腹が立ったので何とか声を振り絞ろうとしました。
「や…やめろ…や…めろ!!!!!」
やっと声が出たと思った途端、気付けば今度は板のようなものに寝かされていて、体をぐるぐる巻きに縛られているような感じで動けなくなりました。
私を囲って黒い何か達が見下ろしている気配がします。
(体を投げ飛ばして遊んだ後は精神攻撃か)
そのあたりになってくると、私ももう慣れてしまい頭の中で冷静に考えていました。
しかし息苦しいのはやまず、体を縛るロープのようなものもどんどん私の体を締め付けてきます。
「うぅーっ!!うぅーっ!!」
うめき声しか出せません。
(どうしたらやめてくれるんだ。どうしたら動けるんだ。どうしたら目を開けることができるんだ。)
そう考えていた時、突然傍にパッと知らないおじいさんが現れました。
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