そこで、A君のお父さんのところへ行き、先ほど起きた出来事を話しました。
A君のお父さんは、お寺の住職でした。
子供たちの話を聞くと、少し考え込むような様子を見せたそうです。
そして、しばらくしてから、こう言ったといいます。
「……おそらく、大丈夫だ。そんなに気にするな」
それだけでした。
何が起きたのか。
どうして、そんなことが起きたのか。
住職は、それ以上、何も説明してくれなかったそうです。
池谷さんたちは、少し納得できない気持ちだったといいます。
内心では、
「ええ……本当に大丈夫なの?」
そんなふうに思っていたそうです。
しかし、せっかく楽しみにしていたキャンプです。
今さら、こんなことがあったからといって中止にするわけにもいきません。
少し不安を抱えながらも、子供たちはキャンプを始めることにしました。
ところが、いざ始まってみると、やはり楽しい気持ちのほうが勝ったようです。
住職の家族にも手伝ってもらいながら火をおこし、みんなで料理を作る。
夕食を食べたあとは、お風呂を借りて、夜には花火を楽しむ。
いつもの友達と過ごす、夏休みの特別な一日。
昼間に起きた不思議な出来事も、いつの間にか話題に上らなくなっていったそうです。
やがて、寝る時間になりました。
せっかくテントを張ったのだから、みんなでそこで寝よう。
そんな話になったのですが、真夏の夜に、狭いテントの中で五人が寝るのは、さすがに無理がありました。
暑さに耐えられなくなった子供たちは、結局、テントを出て本堂へ移動。
あらかじめ敷いてもらっていた布団に入ることになりました。
それからも、しばらくはみんなで騒いでいたそうです。
そうして、ようやく眠りにつきました。
*
翌朝。






















※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。