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不思議体験

ranoさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

つぎ
長編 2026/10/06 20:22 297view

今思えば、この違和感は、部室を片付けていた時にもあったのだ。

部屋の隅に置かれた、埃の積った段ボール…そこには、表紙に「合宿」だとか「飲み会」と書かれたアルバムが入っていた。
先代や先々代のものを殆ど知らなかった私は、興味津々でアルバムを開いた。
フィルムカメラで撮られた、ひと昔前の、部員の姿…マーカーで落書きされたものや、名前が書かれているものもある。

ふと、その中に…見覚えのある顔を見つけたのだ。

その人は、サイズの合った、清潔感のある白シャツとジーパンを纏い、優しい笑顔を浮かべている。

「我らがぶちょー!ひのりん♪」

「つぎはこいつ」

そう、マーカーで矢印を差されたその人は、印象こそ違えど、日野さんそのものだった。

アルバムから写真を取り出してまじまじと眺める。同姓の違う人とも思ったが、顔立ちは、私の知るあの日野さんだった。

ぶちょー!…部長?ああ!だからか…元部長だから、卒業後も気になってたんだ…

なんだ…めんどくさい人と思ってたけど、本当は…部活想いのいい人だった?

私は少し、安堵しながら次のアルバムを開く。先々代のアルバム、さらに前、そしてさらに前…

「つぎはこいつ」

「つぎはこいつ」

「つぎはこいつ」

「次期部長」を指しているのだとばかり思っていた。だってそうじゃないと、こんな文面書かないから。

何度も何度も、誰か一人の顔を差しては、そう書かれている。同じ人は居ない。

4/6
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