あります。
フィルムの装填の仕方によっては、規定より一、二枚多く撮れることがあります。だから、その時点ではおかしいと思いませんでした。
気になったのは、コマとコマの間隔です。
普通、余分に撮れた最後の一枚は端が切れていたり、間隔が狭くなったりします。でも、そのフィルムは十三枚全部が同じ間隔で並んでいた。メーカー名やコマ番号が印刷された縁も、途中でずれていませんでした。
きれいすぎたんです。
それでも機械には通せましたから、十三枚ともプリントしました。
——何が写っていましたか。
最初の十一枚は、夜の街でした。
駅前の公衆電話。閉まった薬局。歩道橋。コインランドリー。どれも人が写っていない。構図を決めて撮った感じではなく、歩きながら目についたものへカメラを向けたような写真でした。
十二枚目には、うちの店の外観が写っていました。
シャッターは開いていて、看板にも照明がついている。ガラス越しに、カウンターに立つ私が小さく見えました。
——撮影されたことに気づかなかった?
気づきませんでした。
でも、それだけなら不思議ではありません。男が来店する前に、通りの向かいから撮ったのでしょう。
十三枚目は、店内の写真でした。
カウンターの内側から、受付に立っている私を撮っている。
私は現像済みの写真を手に持って、うつむいていました。
——そのフィルムからプリントした写真を?
そうです。
十三枚目の写真の中で、私は十三枚目を見ていました。
顔はほとんど髪に隠れていましたが、自分だと分かりました。着ていたエプロンも、胸ポケットに差していたボールペンも同じです。
背後の壁に時計が写っていました。
十一時三十七分でした。
私がその写真をプリントし終えたとき、店の時計は十一時二十一分でした。
——十六分後の店内が写っていた。
そういうことになります。
私は機械の時計が狂っているのだと思いました。写真に写った時計も、針を見間違えているだけだと。
十三枚を受付袋に入れ、カウンター下の棚へ置きました。
その時、向かいのレンタルビデオ店はもう閉まっていました。ガラス戸の前に、返却されたらしい黒いビデオケースが一本だけ立てかけてあったのを覚えています。
店内には私しかいませんでした。























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