あの日は雨が降っていた。とある学生時代の帰り道。
雨宿りしようとしてちんけな田舎デパート(旧ジャスコ)に行った。
だだっ広いしょーもないデパート。空きスペースばっかの老人の休憩室と化した田舎デパート。
4階のゲームコーナーでしょーもないゲームでただ消費する小遣い.
ただぼーっとコインゲームに熱中。ふと外を見る。雨がまだまだ止みそうにない。
なくなりそうになったコイン。ふとかかるジャックポットチャンス。最安の当たりで継続。
ついにコインが無くなった。私は1階にあるマクドで又、時間をつぶそうとエレベーターに乗ったのだ。
ギリギリで若めの女の人が乗ってこようとした。開くボタン連打。軽い会釈。
エレベーターは4階から1階に下がっていく。ぼぉーっと音が響くエレベーター。
沈黙の時間。ガラケーをカチカチいじる若い女性。エレベーターは不思議と下がり続ける。
なにかおかしい。1階に到着しない。下がり続けること10分。ようやく若い女性が
待ってましたとばかりに「なにか、おかしくないですか?一向に1階につかないんですが。」
その間も下がり続けるエレベーター。私も「そうですよね。普通1階についているはずですよね、とっくに。」
「こういう場合、このボタンを押すんでしたよね。」非常用のボタンに触れるすらっとした若い女性の指。
、、、、、、、押しても反応なし。また、沈黙。下がり続けるエレベーター。
ちらりと女性の表情。真っ青。冷や汗が表出。
エレベーターが止まった。。。。女性は尋常じゃない量の冷や汗。
閉まるボタンを押し続ける女性。なぜかすごく魅力的に見えた。
なんというか妖艶で甘美な美女だった。そう。人をすごく引き付ける魅力のある。
一目見ただけで卒倒してしまいそう。なぜか私はこの状況に酔って恐怖心を微塵も感じない。
エレベーターがミシミシと音を立て始めた。2人で音の先を見つめる。
少しづつ、エレベーターが開き始めた。ちらりと外の様子が見える。
ミカン畑がどこまでも広がっているような光景。明らかに、非現実的。
しかしなぜか納得感を感じるのだ。うっとりと恍惚状態。ふらりとそとに出ようとする。
その瞬間。「駄目ッ!!」女性は叫ぶと同時に吸い込まれていった。たとえるなら
宇宙船の真空状態から窓が割れるような吸い込まれ方。。。自分はなぜか吸い込まれない。
女性と目が合い助けようとした。手を、掴もうとしたのだがぬるっと不思議な感触のする手。
濡れている。手汗ではない尋常な粘液のような滑り方。外に吸い込まれて消えてしまった。
吸い込まれる直前、彼女は「あぁやっぱりバレてたか」


























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