「なあ、この子供さ、なんか家の中を案内してるみたいじゃね?」
私がそういうと、ノリ君はこちらに振り向き、
「確かに。そうだよ。」
と目を見開いていた。
風呂場を撮影が終わると、廊下から玄関へと向かい、そのまま廃墟から出た。
映像はそこで終わっている。
少しの間、私とノリ君は言葉を失っていた。
映像が止まった青一色の画面を眺めながら、ノリ君がポツリと言った。
「なあ、なんであの子供は家の案内をしてたと思う?」
「…知らねーよ。でも、なんかさ、歓迎してる感じがしたんだけど…」
「お前もそう思うか…」
映像が終わる少し前。
玄関にたどり着き、ドアを開けたケンさんは、今一度振り返り、廃墟の中を映し出した。
そこにはあの子供と、さらに一回り大きな青白い影が二つ、子供の後ろに並んで立っていた。
そして三人とも、顔の右側辺りで手を動かしているように見えた。
「いや、これ、絶対手招きしてるよな…」
ノリ君は再び口を覆うように手をかざしながら話した。
すっかりお通夜状態のところに戻ってきた賢さんに、映像の内容を話したところ、おもむろにプレイヤーのトレーを開け、私たちの目の前でDVDを真っ二つに割り、ゴミ箱へと投げ捨てた。
この出来事を最後に私たちは、心霊スポット巡りをやめました。
ちなみに、特段、不幸な出来事も起きてません。
海辺の廃墟は現在も存在しています。
前のページ
4/4
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 1票

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。