さらに釣具店で買った鉛のオモリを弾代わりにした。
火縄銃のような単純な構造だったが、それでも立派な手製の銃だった。
試し撃ちの場所は、もちろん橋の中だった。
何発かはうまく発射できた。
だが回数を重ねるうちに、鉄パイプが膨らみ始めた。
最後の一発を撃った瞬間――
バンッ!
大きな音とともにパイプが破裂した。
幸い怪我はなかった。
少年は慌てて壊れたパイプをその場に捨て、そのまま家へ帰った。
それからしばらくして、奇妙な夢を見るようになった。
暗闇の中に、浮浪者風の男が立っている。
何も言わない。
ただ、じっとこちらを睨んでいる。
そんな夢だった。
高校へ進学する頃には、その夢も見なくなった。
そして月日は流れた。
ある日の夕方。
何気なく見ていたテレビのニュースで、少年は凍りついた。
昔よく遊んでいたあの橋。
その橋の下部にある点検空間から、白骨化した男性の遺体が発見されたというのだ。
身元は不明。
浮浪者とみられていた。
遺体に目立った外傷はなく、死因は餓死の可能性が高いと報じられていた。
だが、ニュースキャスターは最後にこう付け加えた。
「なお、遺体の周辺からは、釣り用の鉛製オモリが複数発見されています。事件との関連は不明です」
その言葉を聞いた瞬間、少年の背中を冷たい汗が流れた。
あの場所で使った鉛玉。
あの暗闇。
そして、何年も前に見続けた夢。
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