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心霊

Tochikaさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

鏡の廊下
短編 2026/03/24 13:58 84view

あの夜から、俺は鏡を見るのが怖くなった。

きっかけは、大学の友人Aと行った有名な心霊スポットだ。
本物が出るとか有名な場所だったが、俺たちは当然信じていなかった。

古びたドアを開けると軋んだ音が聞こえた。
俺とAは懐中電灯を手に持ち、探索を始めた。
広いエントランスから見えたのは、左手に二階に上がる階段、そして突き当たりには左右に伸びる廊下。

とりあえず一階を一周しようと話し合った。
突き当たりを左に曲がり、荒れた廊下に沿って進んだ。
廊下の左右にはドアが並び、窓はなかった。

突然、背後で大きな物音がして、振り向くとAがいなかった。

「おい、どうした」
そんな感じで声をかけた。

すると、Aはすぐ近くの部屋から出てきた。
「何かに呼ばれた気がして、部屋に入ったらコケた」
そんな感じのことを言っていた。

怪我もしてないようだったので、気を取り直して進んだ。
中庭を囲むロの字型の建物らしい。
右に四回曲がれば元のエントランスに出るはずだったが、また廊下だった。

ただ、その廊下にはドアはなく、左側の壁一面に大きな鏡があった。

「なにか映るかもな」

そんな風に軽口を叩いて、笑いながら足を踏み出した。
少ししてAが悲鳴をあげた。

振り向くと、Aが鏡を見たまま震えていた。
その視線の先を見ると――Aの姿が映っていなかった。
俺の姿は映っているのに。

「お前誰だよ!」
そんなことを叫んで俺は逃げ出した。
背後から声が聞こえたけど、俺は走って逃げた。

そのまま駅に向かい、始発で実家に帰った。
何度かAからの着信があったが無視した。

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