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心霊

saraさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

空き部屋お留守番
短編 2026/02/22 18:32 20view

大学生の僕は、スマホで見つけた「時給1万円」という怪しいバイトに応募しました。仕事内容は、ある高級マンションの「空き部屋」に一晩座っているだけ。「入居者が決まるまでの防犯のため」という説明でした。

不動産屋の男は、鍵を渡しながらこう言いました。「夜、誰かがドアを叩いても絶対に返事をしてはいけませんよ」
夜の10時。広いリビングには家具もなく、僕の足音だけが響きます。暇だったので、僕はスマホの地図アプリでこのマンションの評判を調べてみました。すると、この部屋だけ「事故物件」のマークがついていたんです。前の住人は、「見えない誰かと会話をし続けて、おかしくなった」と書かれていました。ゾッとしたその時です。
トントン。
玄関のドアが叩かれました。「(返事をしてはいけない……)」僕は息を殺して無視しました。
すると今度はベランダの窓が叩かれました。ここはマンションの15階です。外に人がいるはずがありません。僕は怖くなって、部屋の隅で丸まりました。すると次は、クローゼットの扉が内側から叩かれました。トントン。音はどんどん近づいてきます。最後には、僕が座っている「床の真下」から音が響きました。トントン。

「うわあああ!」僕は耐えきれなくなって、玄関へ走りました。ドアを開けて外に飛び出そうとした瞬間、後ろから冷たい手で方を掴まれました。
「ねえ、なんで返事してくれないの?」振り返ると、そこには誰もいません。でも、僕のスマホの画面に自撮りモードで映った自分の肩には「真っ白な指」が食いこんでいました。
翌朝、不動産屋の男がやって来ました。彼は僕の姿を見て、ニヤリと笑いました。「お疲れ様。君、聞き上手だね。前の住人も、そうやって中身を入れ替えられたんだよ」
今の僕は、普通に生活しています。でも、時々自分の口が勝手に動いて、「知らない誰かの思い出」を喋りだしてしまうんです。
そして今夜も、僕の部屋のドアの外で、新しいバイトの学生が震えながら待っています。
トントン。「ねえ、開けてよ。次、交代してあげるから」

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