思いながら俺は、Sの肩越しに室内を覗き込んだ。
部屋はどんよりとした空気を漂わせていた。
6帖ほどの仏間だが、左手奥の窓にはカーテンが引かれていて薄暗い。
正面壁際には棺のようなものが一つ置かれている。
そしてその前には神棚が置かれ、上には器があり盛り塩がされていた。
Sが振り返り陰陽師に説明する。
「ご指示のとおりM代は棺に納め、神棚に盛り塩を置きました」
「御協力ありがとうございます。
それではご本人にお目見えさせていただけますか?
恐れ入りますが、棺の蓋を取って下さい」
Sは頷くと棺の傍らまで歩く。
陰陽師と俺も従った。
それから彼は蓋の両端に手を掛けてゆっくり持ち上げていった。
うっ!
強烈な腐敗臭が鼻をつき、俺は思わず鼻と口を押さえる。
そして恐る恐るSの肩越しから棺の中に視線をやる。
瞬時に背筋を冷たい何かが突き抜けた。
※※※※※※※※※※
そこに横たわる白装束に身を包んだM代さんは恐らくもう人ではなく、痩せ細り朽ち果てた骸。
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