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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

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長編 2025/10/01 04:13 14,120view
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─ドン!ドン!ドン!ドン!……

ドン!ドン!……

 物凄い勢いで誰かが玄関のドアを叩く音が聞こえてきます。

私は寝室のドアを少し開け頭一つ出すと、廊下の突き当りにある玄関の方を見ました。

─ドン!ドン!ドン!ドン!……

ドン!ドン!……

※※※※※※※※※※

─こんな時間に、いったい誰なんだろう?もしかして、いたずら?

私は音をたてないようにソロソロ廊下を歩き、玄関の前に立つと、大きく一つ深呼吸をして、恐々のぞき穴に目を近づけます。


え?

 一瞬意味が分からなかったのですが、慌てて鍵を開けドアを開きます。

と同時にポマードの香りが鼻をつく。

 そこには、上下黒のスエット姿の父が立っていました。

今年七十歳になる父は、すぐ近くの一軒家に一人で暮らしています。

母は五年前に癌を患い、病院に入院しているのです。

白髪混じりの頭をポマードでオールバックにして無精ひげを生やし、なにやら険しい顔をしています。

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