終わった話のはずだった。
──なのに、最近、私もあの人を見かける。
駅の階段の下、ホームの端。
人混みの中で、ひとりだけ、ゆっくりと歩く。
帽子、マスク。普通の服。
すれ違う瞬間、目が合った……気がした。
その目が、河村さんに似ていた……はずだ。
でも、違ったかもしれない。
あの時、私、何か言いかけた。
……たぶん、声には出していない。
いや、出した……?
どちらにせよ、覚えていない。
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