これは、別のネット掲示板に投稿した話の改定版です。
当時書いた物に、更に思い出した内容や書ききれなかったことを追記しました。
少し前に、あるYouTubeの動画を見て思い出した話があります。
その動画は、『新宿駅の地下に謎の空間がある』という内容でした。
その動画を視聴した際に、新宿ではなく、市ヶ谷近辺に正体不明のトンネルがあるという話を聞いたのを思い出しました。
恐らくですが、この話を読んだ方は洒落怖の『帝国陸軍第十三号坑道』を連想するかもしれません。
話を聞いたのは自分が中学生のころ、2010~2012年頃で、話してくれたのはクラスメイトの親戚(60~70歳位の元自衛官)です。
ちなみにそのクラスメイトも自衛官の子です。
話を聞いた当日は駐屯地祭りが行われていて、OBとしてその方が来ていました。
現役自衛官のクラスメイト親とビールか何かを呑みながら談笑していて、その横にクラスメイト本人がいました。
私がクラスメイトに挨拶すると、その方が、
「おお、○○(クラスメイトの名前)のダチか!軍事オタクか?じゃあとっておきのを話してやる」というような流れで話してくれました。
その時の語り口は、おちゃらけて昔の秘密を話しているようにも、適当な嘘をでっちあげているようにも聞こえました。
内容を覚えている限り書くと、
「ミシマの件(※1)のすぐ後に市ヶ谷の近くからトンネルに入った。トンネルは市ヶ谷から皇居と新宿方面に延びているようだった。ほかにも何本かあったようだが鉄の蓋がしてあったからどこに行くか分からん。トンネルの中にはブルドッグ(※2)とロクイチ(※3)、マメタン(※4)やジープが停めてあった。ガーランド(※5)が詰まった木箱がいくつもあった。それを全部運び出した。夜に入ったからどこに入口があるか見当もつかん」
とその方は言っていました。
トラック(おそらく2トン半の通称で呼ばれる物)に乗せられ、「外を見るな」と厳命されていましたが、施設の出入り口のようなところで止まった際、検問をしていた自衛官と運転手の会話からそこが旧防衛庁の市ヶ谷ではないかと検討が付いたそうです。
地上からスロープを通って、まずたどり着いた場所がトンネル同士の接続点みたいな地下の広場だったそうです。
明かりは、地上から電線を引いて工事現場用の電球のような物が仮設されていました。
壁はざらついた質の悪い上に古そうなコンクリート造で、床は土や石が剥き出しだったそうです。
トンネル内はカビと埃と土、車両の出す排ガスの混ざった臭いがし、手ぬぐいで鼻と口を覆って作業したそうです。
また、「弾薬や糧食、医療品といったその他の軍需物資を見たり運び出した覚えはない」とも言っていました。
広さは体育館くらいで、短辺に左右2本ずつ、出入り口の反対側に2本、そして出入り口と、計7本のトンネルがありました。
トンネルの内訳は以下です。
・地上へのトンネルが1本。壁面が荒く、壁を壊して地上と繋げたような雑な工事をした感じがした。
・鉄の蓋が開けられ、兵器類が運び出されていたトンネルが2本(方角的にはそれぞれ東京駅若しくは皇居と、新宿へ向かっていそうだった)。
・入口が塞がれ、行先や現状が不明なトンネルが4本。鉄板で塞がれていたが、赤錆の浮いた古いものと、まだ新しそうなものが混在していた。
旧式の戦車や小銃を運び出した後に、当時のお金で2万円を渡され、『口外厳禁』を命じられたそうです。
運び出された兵器類のその後は全く分からないそうです。























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