一頭はドーベルマンのような黒い犬の頭を持った悪魔、そしてもう一頭は恐ろしいライオンの頭を持った悪魔だった。
「ちっ、糸が切れたエラーが鳴ったから来てみれば、なんだコイツら」
ライオンの悪魔がめんどくさそうにこっちを見ている。
「おまえらか、この永久自殺機関の糸を切ったのは」とドーベルマン。
その腕には、先ほど天に登らせたと思っていた光の粒子が、灰色の繭状のカプセルに閉じ込められていた。
朽屋の目に怒りがこみ上げ、髪の毛が逆立つ。
「キサマら!それを返せ!!」
ドーベルマンが答える。
「はぁ?これは永久自殺機関の大事な燃料だ。そう易々と手放すわけにはいかんなぁ」
ライオンが答える。
「我ら魔王ダヴィデ様に仕える悪魔、アリーと・・・」
ドーベルマンもつづく「ケレブ様だ。貴様ら・・・ガキのくせに変な力持ってんな」
「それを返せ!!」怒鳴りつける朽屋。
「君たちはここでいったい何をしているんだ! なんだ、その機械仕掛けの塔は?
キミらのものか!?」廣神が問う。
「素晴らしいだろ、永久自殺機関だ。ほら、よく言うだろ。死神が人間の魂を持って行くって。死神たちは人間の魂を狩ることで自分たちのエネルギーを得ているが、我々悪魔は違う。人間の持つ負のエネルギ―、これが最高のごちそうになるんだよ」とドーベルマン。
「な、なんだって??」困惑する廣神。
ライオンが語る。
「つまりだ、愛だの希望だの、夢だの信頼だの、そんなプラスの願いを聞いて神どもがチカラを得るのと同じように、我々悪魔は絶望だの、憤怒だの、堕落だの、欲望だの、そんなマイナスの願いが最高のパワーになるんだよ。いうなれば、愉悦だ」
再びドーベルマンが語る
「くっくっく、中でも、すべてに絶望して自殺するものの感情ほど我々にって美味しいものはない。だからな、こうした装置で、自殺者を何度もその瞬間に押し戻して、何度も何度も自殺させてやるのさ。何度も何度も何度も何度も・・・な、すごい発明だろ」
「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」朽屋が叫ぶ。空間にビリビリと波動が広がる。
「けっ、なんだあのガキ。なめやがって」
二人の悪魔が地上に降りて来る。
「二人とも、下がって!」廣神が前に出て二人を悪魔から守ろうとしている。
「なんだコイツ、ひとりだけ大人のくせに、コイツだけただの人間だぞ」
「目障りだ」そう言ってライオンが腰に差していたソードを引き抜き、廣神に切りつけた。
恐ろしくて目をつぶった廣神、だが次の瞬間には後ろに投げ出されて倒れてしまっていた。
目を開けた廣神は驚いた。
「おっ、おっさん!!」























kanaです。
自分で書いてて一番楽しい、朽屋瑠子シリーズです。
今回は小学校編ということで、ロリっ子朽屋の活躍にご期待ください。
尚、今回のお話は、以前こちらに投稿させていただいた「理科室の人体模型 VS チーム悪ガキ」というお話と、「【short_10】用務員のおじさん」のお話の解決編となっています。
あと、わかる人にはわかると思うんですが、ラストの戦闘シーンは某ネットミームを参考にさせていただいてます。わかる人は吹き出しちゃうかも。
それでは、ちょっと長いですけど、お楽しみください。
kanaです。さっそくなのですが、一部修正を入れました。
というのも楔形のカッコで音や擬音を表現していた部分があったのですが、
奇々怪々さんではなぜかこの楔形カッコで囲った文字は表記されないという仕様になっており、
そこだけ文字が消えていました。
まだ見落としがあるかもしれません。もし、おかしな部分を発見した方はご報告よろしくお願いします。
一気に読んでしまいました、瑠子シリーズ大好き☆
最高〜でした♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪いつもですけどwニンニンも小学生からの知り合いだったんですね(伏線回収?)次作楽しみに待っております♪♪♪
kanaです。↑コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです。
ニンニンは瑠子の1学年上の先輩でした。ボクの中の設定上では、この後ニンニンは瑠子に「同じ中学に行こうよ」と誘うのですが、瑠子はもうK女中等部に行くことが決まっていたので、ここで一旦お別れとなりますが、瑠子は高校に入る前に組織で保護されるので、そこで再開します。
ちなみにですが、瑠子が進学するK女学園にはモデルがあり、実はボクもびっくりしたんですが、そのモデル校がネットミームになってることが判明しました。グーグルストリートビューのカメラに向かって変なカッコで映る女子生徒3人の画像知ってますか? あの生徒たちの学校がK女のモデルです。
今回もクッチャルコ面白すぎました( ;∀;)このシリーズで小説出してほしいくらいです、、!!!
kanaさんの作品が一番大好きでいつも楽しく読ませてもらってます!!これからもお体に気を付けながら最高の作品を作り続けてください( ゚Д゚)