今まで隠されていたものが、全て崩れ落ちてしまったことで、その場に立ち尽くし、怯え震えている私の姿も顕(あらわ)になりました。
それまで、人形の舞を見ていた人たちの視線が、一斉に私に向かって注がれました。
誰だお前は
何処から来た
なんだ、子どもじゃないか
それも、女の子よ
あちこちから、怒号と叱責と落胆の声があがり、大人たちが全員、今にも襲いかかって来そうな気配に対し、恐怖に駆られた私は、その場にいたたまれなり、踵を返し、脱兎のごとく駆け出しました。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
逃げる私の背後から、Y子ちゃんや、ふたりのお姉さんたちの私を呼ぶ声が聞こえて来ました。
ですが、恐怖に囚われ、自責の念に苛まれた私は、振り返る余裕もなく、ただただその場からいなくなりたいという一心で、広大な敷地内を駆け抜けました。
例の鳥居をくぐり抜ける際、数羽のカラスに背後から後頭部めがけて何度も何度も蹴られました。鋭い嘴に突かれないように、後頭部を両手で抑え、杉や湿った葉っぱに足を取られながら、転びまろびつ、我が家までの道のりを、ひたすら走り続けました。
広い県道に差し掛かったあたりで、カラスの群れは、追ってこなくなりました。
立ち止まり、ホッとして、汗を拭うと、手にべったりと真っ赤な血がついてきました。
頭から肩、顔にかけて流血していました。
そうとわかったとたん、激痛が全身を襲いましたが、それを遥かに上回る痛みが私の心を苛みました。
せっかく招いてくれたのに、大切なお祝いごとを台無しにしてしまった・・・。
たったひとりのお友達Y子ちゃんを失ってしまうのではないかという悲しみと、Y子ちゃんたち家族への罪悪感とがないまぜになり、私は、号泣しながら家路までの道のりを歩きました。
家の門扉にたどり着いた時には、既に、日は落ち、辺りは夕刻を過ぎていました。
母は、ピアノの先生からの風邪を気遣う電話で、私がレッスンを休んだことを知り、祖母に詰問される前に、玄関先で事情を聞こうと私の帰りを待っていました。
玄関先で母の姿を見かけ、ホッとしたのもつかの間、サーッと血の気が引いていきました。
「その頭、どうしたの。何があったの。」
母や祖母、兄たちの声が、耳鳴りとともに小さくはるか遠くに聴こえ、私は、その場に倒れ込み意識を失いました。
その夜から三日三晩、40度の高熱にうなされ、熱は上がったり下がったりを繰り返し、緊急入院することになりました。
意識は朦朧とし、症状は一向に改善しないまま、いたずらに時は過ぎていきました。
入院して一週間が過ぎようとしていたある夜、深夜2時を回る頃でした。
コンコンと病室のドアが叩かれました。
つーーーと、ひとりでにドアが開きました。
























怖い
すみません。作者から一言お詫びを申し上げます。一度、アップしましたが、読み直してみると誤字脱字、表現の誤りが多く、一部もしくは数か所訂正させていただきました。再アップいたします。
ご笑覧いただけましたら幸に存じます。
貴重な体験でしたね。
怖いというよりちょっと感動した。
すみません
一時間後の後が語になってましたよ
あと面白かったです
*作者より
長編、しかもかなりひと世代前のお話。月の後半に投稿したにも関わらず、こんなに多くの方に読んでいただけるなんて恐悦至極にございます。
何度か手直しさせていただきましたこと、ところどころわかりにくかった箇所や読みにくい箇所など申し訳ございませんでした。今後、精進してまいりますので、お許しいただきたく存じます。
先月後半は、皆様のコメントに支えられ、励まされ、また筆を執ってみようかなと思いも新たにすることが出来ました。
心より感謝申し上げます。
お読みいただいた皆様ありがとうございました。
あまり閲覧されないようでしたら、筆を折る覚悟でいました。
でも、心機一転。新たな気持で新たなペンネームでこれからも書き続けたいと思います。
遅筆ではございますが、投稿した暁には、ご笑覧いただけましたら幸いに存じます。
<一時間後の後が語になってましたよ
大変申し訳ございませんでした。ご指摘ありがとうございます。
早急に訂正いたします。はて?どのあたりだったでしょうか・・・。^^; 今から、探します。
誤字脱字、入力ミスに変換ミスは、何年経っても治りませんね。これは、年齢と言うよりは、性格的なものかもしれません。これからは、極力そのようなことのないように慎重に投稿いたします。
また、間違いがありましたら、いつでもご指摘くださいませ。
<あと面白かったです
嬉しいお言葉感謝いたします。
これからも、精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。
ご指摘いただきました箇所、1時間語→1時間後に 訂正いたしました。
ありがとうございました。
とても興味深い話で面白かったです。
大体の物語では、何かと悪いことをしてしまったら、霊やこのお話でも登場した神等が祟り等を起こしてしまうのですが、このお話の場合、『あなたはいい子』といってくれて心底ほっとしています。
いいお話でした。
ありがとうございました。
※作者より
こちらこそ、貴重なお時間を割いて、長編をお読みいただきありがとうございました。
そうですね。この子は、神様たちに愛されていたのでしょうね。不器用で純粋無垢な子どもの心が、神様に伝わったのかもしれません。このお話も、多くの方に愛され、朗読をとおして知った方も多くいらっしゃるようです。作者である私もうれしく存じます。
※作者より
謎の多いお話ですね。
様々な考察ができるかもしれません。
実は、このお話には、ある重大な秘密といいますか、隠されている事実がございます。
そのことに気づけた方は、ぜひ、コメントにてお知らせください。では、よろしくお願いします。
某YouTubeで知りましたが、何度読んでも映像が目に浮かぶようで大好きな作品です。
考察…というわけではないのですが、どうしてもモヤモヤするのでこの考えが合ってるのかどうか、YESかNOだけでも構いませんので教えて頂けると嬉しいです。(このコメントは非表示で構いません)
1・Y子ちゃん及びY子ちゃん一族の存在は“人ならざるもの”として主人公の母や祖母、地域の人達はそれとなく存在を認識していたが姿を見た者は居なかった。
その為“Y子”という存在(イマジナリーフレンド的なもの)に執心している主人公を家族は心配していた。
2・主人公が入院中、Y子母とY子の姿を初めてその目で見ることが出来た為、主人公母の態度が軟化した。
3・多くの読者の混乱ポイント?になっているであろうラストの母の発言「あなたに“だけ”は見えていたんだものね(母も病室で会ったのでは?)」は、「あなたにだけは(前からずっと)見えていたんだものね」という意味なのだろうか?
以上になります。
ああそれにしても本当に、ショートドラマか映画にでもなって欲しいほど大好きです…。
青空里歩 様
とても久しぶりにこのようなサイトを訪れ、どのお話を読ませていただこうかと眺めておりましたところ、どこか懐かしい響きの「おしら様」のお話を見つけ、拝読いたしました。
読み進めるうちに、さらに懐かしい気持ちが込み上げてまいりました。
以前、怖話でご活躍されていたあんみつ姫様でいらっしゃったのですね。
あの頃、あんみつ姫様のお話はいつも楽しみにしており、怖がりながらも、ときに優しさや切なさに触れ、心を動かされながら拝読していたことを思い出しました。
日毎に春らしくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
思いがけぬ花冷えの折、どうかお風邪など召されませんよう、ご自愛くださいませ。
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