「どうも、皆さんこんばんは!心霊YouTuberのタクミです!」
スマホの画面越しにコメントが流れる。「怖い!」「ワクワク!」そんな視聴者の期待に応えるように、タクミは懐中電灯を片手にボロボロの廃トンネルの入り口に立っていた。
「今日はこの呪われたトンネルに来ています。ここでは過去に事故が多発し、亡くなった方の霊が現れるとか……。じゃあ、行ってみましょう!」
タクミが一歩足を踏み入れると、トンネルの奥からかすかに「カツン……カツン……」と足音が聞こえた。しかし、タクミの他には誰もいないはずだ。
「おおっと、早速怪しい音が……これ、マジのやつか?」
コメント欄もざわつき始める。「誰かいる?」「後ろ!後ろ!」
振り返るが、誰もいない。ただ、空気が妙に重い。タクミは苦笑しながら、「怖がらせるなよ〜」と言いつつも、心臓が高鳴るのを感じた。
トンネルの奥へ進むにつれ、視界が悪くなり、周囲は闇に包まれていく。突然、スマホの画面がブツッと暗転した。
「え?回線落ちた?」
だが、次の瞬間——スマホが勝手に再起動し、カメラが意図せず起動した。そして、画面には知らないはずの映像が映し出されていた。
それは、タクミの背後から白い影がにじり寄る映像だった。
「……え、何これ?」
コメント欄は大荒れ。「やばい、逃げて!」「ガチで映ってる!」
タクミは背後を振り返った。だが、そこには何もいない。
「冗談だろ……」
だが、カメラの映像の中では——その影が今も確実にタクミに近づいていた。
「おい……ふざけんなよ……」
その瞬間——耳元で、はっきりと女の声が囁いた。
「見つけた……」
タクミは絶叫し、スマホを落とした。映像は倒れたスマホ越しに、彼の背後に立つ白い女の姿を捉えていた——。
そして次の瞬間、配信は突然終了した。
それ以来、タクミは二度とYouTubeに姿を現さなかった。
























みんqpなこれこわい?