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呪い・祟り

翡翠遥冰(ひすいはるひ)さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

保健室の先生
短編 2025/03/12 19:29 2,293view
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私の通っていた「御神小学校(仮名)」は、保健室の先生にまつわる怪談がありました。

「ねえ、きょう保健室の先生の怪談本当か検証してみない?」
お友達の清ちゃんに誘われました。
「え…私怖いの好きだけどさぁ…検証するにしてもどうやって学校に入るの?」
「フェンスを登ってまず校庭に入るでしょ。そしたら、理科の先生が換気のために窓をちょっと開けてるらしいの。そこから入るんだよ」
「えぇ……」
私は嫌だと断りましたが、清ちゃんのごり押しにより、一緒に行くことになりました。

「ねぇ…噂はやっぱり嘘だったんじゃない?」
深夜0時になっても、保健室では何も起きません。
「おかしいなぁ…」
私たちが保健室を後にしようとしたとき。

「あら…こんな時間まで、何してるの?」
後ろで女の人の声がしました。
「…!」
やっぱり噂は本当だったんだ…
私と清ちゃんは顔を見合わせました。
保健室の怪談、それは…

何十年も前、御神小学校ができたての頃。
その時務めていた保健室の先生は、校長先生にとても気に入られていました。
それに嫉妬した教頭先生は、保健室の先生の給食に毒を盛りました。
食べたすぐには効果はなかったものの、昼休み、保健室の先生は死んでしまいました。
教頭先生は捕まったそうですが、保健室の先生は、幽霊になって、深夜の学校で、

子供たちを使ってその恨みを晴らそうとしているのです。

噂通りなら、私たちはこの後、保健室の先生に殺される…
それが嫌だった私は、逃げるようにして清ちゃんの手を引きながら学校を飛びだしました。
「どうして逃げるの?」
耳元で女の人の声がしました。
全身に鳥肌が立ち、金縛りにあったようでした。
それでも、私は学校から逃げ出せました。
その時、逃げるのに無我夢中で、途中まで一緒だった清ちゃんとはぐれてしまいました。
翌日、清ちゃんが行方不明になったとペアの陽花里ちゃんから聞きました。
やっぱり、行くのを止めるべきだったのです。
私は今でも自分を許せません。

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コメント(2)
  • omoro

    2025/03/12/20:03
  • ヤバイ

    2025/03/13/09:25

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