ある日、大学生の翔太のもとに、一通のメールが届いた。差出人は不明。件名は「赤い部屋」。本文にはたった一言——
「あなたは赤い部屋が好きですか?」
不気味に思いながらも、興味本位で「いいえ」と返信した。するとすぐに、またメールが届いた。
「あなたは赤い部屋が好きですか?」
「しつこいな……」そう思いながらも、もう一度「いいえ」と送る。だが、同じメールが何度も何度も届く。翔太は気味が悪くなり、ついにスマホの電源を切った。
その夜——
ふと目が覚めると、部屋の空気が異様に重い。カーテンの隙間から差し込む街灯の光が赤く染まって見えた。「気のせいか?」そう思いながらベッドから起き上がると、部屋の壁に何かが描かれているのが目に入った。
「あなたは赤い部屋が好きですか?」
翔太は凍りついた。間違いなく、自分の部屋の壁に書かれている。震える手で電気をつけると、そこには真っ赤な文字がびっしりと浮かび上がっていた。
「……なんだよ、これ……!」
パニックになりながら、翔太は部屋を飛び出した。だが、ドアの外もおかしい。壁、天井、床——すべてが深い赤色に染まっている。まるで部屋全体が血の中に沈んでいるようだった。
そして、その赤の中に、人影があった。
「……ッ!」
それは黒いシルエットの人間だった。しかし、顔はなく、口だけが大きく裂けている。
「あなたは赤い部屋が好きですか?」
その口が、確かにそう呟いた。
翔太は声にならない悲鳴を上げ、全力で逃げた。しかし、走れど走れど同じ赤い部屋の中——どこにも出口がない。
やがて、翔太の視界が真っ赤に染まる。
——翌日、翔太の部屋は静まり返っていた。
彼のスマホには、新たなメールが届いていた。
「あなたは赤い部屋が好きですか?」
そのメールを開いたのは、翔太の友人だった。























意味がわからない
翔太あらため昇太「赤は座布団運びの色なので嫌いです、金運の金じゃだめなんですか?」