俺の友達で、女遊びの激しいチャラ男の
純也(ジュンヤ)っていうやつがいたんだ。
純也はよくマッチングアプリやらナンパで
ワンナイトしたり色んな女を作ったりしてた。
そんな純也は、東京の歌舞伎町で
またナンパしたらしい。その相手が
少しボザボサな長い髪の、
美人と言えるほどではない普通の女の人だった。
純也は興味本位でナンパし、あとで
ヤリ捨てでもしてやろうなんて
最悪なことを考えてたらしい。
「おねーさーん、可愛いね!飲みに行かない?」
「あ…ごめんなさい、急いでるので」
「おねがーい!ちょっとだけ飲もっ?奢るよ!」
「えっと…家に赤ちゃんが待ってて…」
「あー…赤ちゃんいるんだー…」
純也は流石に赤子のいる所は気が引けると思って
引き返そうとする、すると。
「私の家で少しだけなら良いですよ…
で、でもたまに赤ちゃんの世話しちゃうけど、
大丈夫ですか?何もしませんよね、?」
「あー!何もしない何もしない!
赤ちゃん可愛いよねー、ほら!行こ!」
純也はその人の家へ行けることになった。
家はアパートで、まぁまぁボロボロな所
ヤれるならどうでもいい。部屋へ上がり込み
酒を飲ませまくる。
「ご、ごめんなさい、そんなに飲めなくて…」
「大丈夫大丈夫!これノンアルだよ?」
純也のやり方はこうだ。ノンアルと偽り、
中にはキツい度数の酒が入っている
相手が違和感を覚えると勘違いだと言い聞かせる
そして数時間後 相手がほろ酔いになってきた
ここで純也があることに気づき、聞く
「そういえば赤ちゃんってどこいるの?
寝てるならもうちょっと静かにしなきゃね」
「あ…赤ちゃんは今遊んでるのかな…?
見せてあげるね…!」
そういい持ってきた赤ちゃん。布で巻いて
大事そうに抱えて、見せてきたのは…。
「ほら!可愛いでしょ?」
「え…」
人形だった 体中薄汚れた汚い人形
「抱っこする?この子人懐っこいのから
喜んでくれるよ」
ほぼ無理矢理人形を持たされ、震える手で
その人形を抱えた
目がギョロギョロとしていて、爪楊枝で
ほじくれば取れてしまうほどだ。
純也は思った。この女は精神異常のキチガイだって
完全なハズレと言ってもいいほどだ
そんな事を考える純也を置いて、女の人は
続けてこう言い出した。
「純也君は子供好きなの?」
「え、ま…まぁ…ね」
「私も好き!貴方は私の旦那さんに
なってほしいぐらいだよ、この子もほら、
もう懐いちゃってる」
「あ、あはは…そうだね…」
「そろそろミルクの時間だね、作らなきゃ…あ、
ミルクもうないや…どうしよう…」
「え、あ……か、買ってきたら?」
「そうだよね…少し待ってて…!
買ってきます…!」
そういい玄関から出ていった。純也は
その人形を投げ飛ばして怯える
「気持ちわりー…もういいわ、時間返せよな…」
そう呟くと、純也はやめておけばいいのに
その人形を乱暴に扱い出した
「きったね!オラ!」
腕をちぎって目をほじくって、投げて蹴って…。
無惨な姿になる人形を見て、そのまま純也は
アパートを出て行った。
悪い事ばかりするからそんなはずれくじ引くんだね