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不思議体験

solsolさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

おまえだろ
短編 2025/03/01 11:36 684view
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 私が実家に帰省した時の話。日差しが刺さるように暑い夏休み、N県にある実家に帰省しました。着いたのは夕方。母が作った夕飯を食べお風呂に入りいつもの就寝時間よりもかなり早めに寝床に入りました。

 私が目を覚ましたのは1時半頃、喉の渇きに苛まれて台所へ向かう途中、玄関のすりガラスの向こうに何かが居るような気配を感じ私は玄関にゆっくりと向かいました。

 いました。明かり何一つ無い外に白い何かが立っていたんです。

 だん と音を立て白い何かが玄関のドアに張り付きました。すりガラス越しに目が無い、白い肌の女が張り付いていました。白い顔にある目のない2つ空洞と口の3つの黒い穴が、くっきりと目立って私は恐怖のあまり壁に背をつけて体勢を崩しました。

 3つの黒い穴のうち、下の穴、口がもごもご動いていましたが何を言っているかわかりません。でも何を言ってるかわかってしまったら、さらなる恐怖にかられそうで私は急いで玄関から離れ台所に向かいました。

 コップに溢れんばかりの水を汲んで、自分の渇いた喉に流し込みました。恐ろしさでまともに水を流し込めません。家族が起きてくるまで私は台所から動けずにいました。何時間経った頃でしょう。父が起きてきました。私は父に急いで自分が見たモノについて話しました。半信半疑な様子だった父も、私の様子に異常さを覚え早いうちにお祓いに行くかと言ってくれました。 なるべく早めに行き―

 私の言葉を待たず部屋の明かりという明かりが全て消え辺りは暗闇に包まれました。私は今度こそ恐怖に身を包まれ、がたがたと震えているとドアが開く音が聞こえてきました。目が合いました。玄関のすりガラス越しに見たあの女です。顔どころか体中全身白く、確かに目がなく口は顎が外れんばかりに空いており、3つの空洞がそこにありました。

 私は逃げようとしましたが、すぐに部屋の角に背中があたってしまいました。うあああああと女が何重にも重なったようなうめき声を上げ、私に向かって迫ってきました。冷たい腕で私の肩をがっしりとつかむと何重にも重なったような声で
  「おまえだろ おまえだろ おまえだろ」

 私は恐怖のあまり涙を流したままごめんなさいとひたすら繰り返し謝り続けました。何度謝っても女はずっと「おまえだろ」と繰り返していました。気づけば私は気を失っていたようで、両親が私のことを心配そうに見ていました。両親曰く『起きて来たら倒れていた』そうです。

 どうやら私の実家がある地域でちょっとした殺人事件が起こったようでした。私が見たのはその被害者の怨念でしょうか?私はもやついた気持ちを抱えたままマンションに帰りました。自室の前に立ち鍵を開けて中に入ると
    「 お ま え だ ろ 」
後ろには目と口からから血を流し、顎がありえない方向にねじ曲がった女の姿が…

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コメント(3)
  • …そして、その瞬間、私は、ついに、きれた。「てめー、おかしないいががりつけてくるんじゃねーよ!(`Δ´#)てめーをやったのがだれかなんかしらねーよ!(`Δ´#)今度現れたらマジで殺すぞ!(`Δ´#)恥を知れ、俗物!(`Δ´#)」
    その、怨念らしき女は、一応申し訳なさそうな感じの表情を見せ、「ゴメンネゴメンネー、スミマスミマセンデシタスミマ、アーイトゥイマテーン」と言って、消えた…
    数日後、郵便受けに、「先日は大変なご迷惑をおかけしましたm(._.)m」という一言をそえた封筒があった。大金が入っていた…

    2025/03/01/13:26
  • 怖、あとどこが現実でどこが夢かがわからんけどその時点で怖い

    2025/03/04/18:43
  • あと、目ないのにこっちに来てるの怖い

    2025/03/04/18:44

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