俺は自分の中にふつふつと怒りがこみ上げてくるのを感じた
「・・・では、離婚されるおつもりなんですか」
「ええ。愛想が付きましたよ。これから忙しくなります。と、それは貴方の分野ではなかったでうね。今回は本当にありがとうございました」
これ以上、彼にこんな話をしても仕方ない
ここからは俺と彼女との問題だ
「いえ、これも仕事なので。やるべきことをしただけですよ。さて、申し訳ありませんが、次の仕事があるので私はここで」
「そうですか。私はもう少しここで休んでいます」
「わかりました。では・・」
立花さんは立ち上ろうとして・・・そこで動きを止めた
「あー。ところでですね その・・この前は私も気付かなかったのですが、一つ気付いたことがありましてね」
「? 何です? 気付いたことって?」
「いえ、その、ベビーチェアなんですがね」
立花さんは言いたいことがあるが、どう言うべきか迷っている様子だった
「そのベビーチェアが今回の騒動を解く鍵になりましたが、もう一つおかしなことが・・・。いや・・なんでもないです。多分、もう大丈夫です。それでは」
彼はそのままさっさと出て行ってしまった
なんだ? 気になるな
もう一つおかしなことってどういう・・・
いや、もうやめよう
それより離婚に向けて考えなくてはいけないことが沢山ある
そう考えたが、それでもあんな意味深なことを言われたら気になってしまう
送られてきたベビーチェア
まだ何かあるのか?
俺は考えながら、立花さんが置いていった浮気相手の男の写真を見た
きっと彼女はこういった男と過ごす家庭を夢見ていたのだろう
愛する夫に抱き着く元気な子供を持ちたかった
元気に抱き着く5歳の男の子を・・・
「5歳の男の子・・・!?」


























事実は小説より奇なり、ですね。
うわっ\(>_<)/
心霊騒ぎと思ったら奥様の浮気でした…からのどんでん返し。
最後に残った謎は、奥さんはベビーカーと5歳児の矛盾を理解していたのか(怖)。
人間が一番恐ろしい
めっちゃ面白いです!