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呪い・祟り

太山みせるさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

いちにち、いちみり
長編 2024/04/09 22:42 22,250view
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「本当に……野村に手柄をあげられたら良かったんだが……」
「何だ?問題があるのか?」

「聞いてくれるか?」
野村の返事を待たずに、吉見は真剣な顔で、奇っ怪な話をし出した

吉見によると、色坂と暮らすようになったのは約6年前だ
反社のボスの圧力で、色坂を自首させられないまま数年が過ぎたある日、夜中に悲鳴が聞こえた

色坂の寝ている部屋からで、中に入ったら彼がひーひー言っていた
声を掛けてもブルブル震えて要領を得ない

ようやく落ち着いた頃に何があったか聞いたら、「いちにち いちみり」
と言ったという
何が?の問いには、
「いちにち、いちみり呪われる」
と答え、そのまま意識を失った

翌日になり詳しく聞くと、
色坂は夢で真っ暗闇の中から、子供のような、女のような声で『いちにち、いちみり』と言われたそうだ
「何だ、夢か!」
と笑った吉見に色坂は、

「ただの夢じゃねえよ、俺は『いちにち いちみり』の呪いをかけられた」
と激しく動揺していたという

1日何かが1ミリどうするのだ?と聞いても分からないらしい
そしてその日から、色坂は大層落ち込み出した

そこまで聞いた野村は、
「映画のリングみたいに貞子みたいなのが、毎日
1ミリずつ這ってくるとか?」
と口を挟んだ
「……それなら近くに来る前に何とか対処できるだろうな。最悪、逃げちゃえば良いんだし」
「ならば、何なのだ?」

5/10
コメント(6)
  • ひきこまれた。

    2024/04/10/08:52
  • 引き込まれました。

    2024/04/10/20:51
  • 10ページもあったかと思うほどあっという間に読んでしまいました!怖かったです!

    2024/04/13/19:17
  • 面白かった。展開がハラハラする。

    2024/04/19/09:19
  • すごかった。

    2024/09/10/17:32
  • 投票はしましたが怖かったより面白かった、「せめて1m〜」のくだりで不覚にも笑っちゃいました。
    吉見さんに幸あれ!

    2024/10/06/10:11

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