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呪い・祟り

八尺マンさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

俺は病院に行きたい
長編 2024/04/04 22:46 11,718view
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前から気になっていたミステリー小説だ
レジに持っていくと店員さんが俺の顔を見て戸惑った表情を見せた

「あの・・・すみません。同じものを購入されるのですか?」

俺は最初意味がわからなかった
どういうことか尋ねると

「その、朝方に来られて同じ小説を買っていかれましたよね?」
と言ってきた

俺は否定しようとして、例のドッペルゲンガーを思い出した

まさか・・・

俺はその人物がどんな様子だったかと聞くと

今の俺とまったく同じ格好で、特に変な様子もなく本を買っていったという
その時にしっかり顔を見たが、間違いなく俺だったというのだ

どういうことだ
店員が嘘をいうとは思えない

そんなことする理由がない
店員は顔をしっかり見た上でそいつが俺だったと認識している

本当にそっくりということだ

そして、何より気持ち悪いのは俺と同じ行動をしているということだ

いや、俺より先に行動しているのだから先読みしているというのが正確か

これはもはや偶然ではない
俺は何か得体のしれない物事に巻き込まれてしまったようだ

どうすればいい?
警察にでも相談するか?

いや、俺にそっくりな奴が俺の行動を真似ているんですなんて、頭がおかしい奴だと思われるのが関の山だ

なら、どうすれば

俺は色々考えて、一つ対策を考えた

俺にそっくりな奴が俺の思考を真似るなら

俺が何かしたいと強く思えば、あっちもその通りに動くのではないか

たとえば、あるお店のメニューを食べにいきたいと強く思えば、そっくりな奴も同じように動くはずだ

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コメント(2)
  • 誰だったのでしょう

    2024/04/04/23:09
  • 面白かった。ハラハラした。

    2024/04/05/03:55

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