俺は病院に行きたい
投稿者:八尺マン (46)
長編
2024/04/04
22:46
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「いや、そんなの俺が知るわけないだろ」
話はそこで終わった
これだけなら特筆すべきことではない
自分にそっくりな人間は世の中に3人いるっていうからな
だが、話はそれで終わりじゃなかったんだ
今度は母親から電話がかかってきたのだ
アンタ、こっちに帰ってきたのなら連絡しなさい、と
まただ。どういうことだ
当然、俺は地元には帰っていない
俺は友達にしたのと同じように説明したが、まったく納得してくれなかった
話を聞くと俺が実家の近所を歩いていたらしい
背後しか見えなかったが間違いなく俺だったというのだ
「私があんたの姿見間違えると思う?」
そうは言われても俺が帰省していないのは事実なのだ
俺は途中で強引に話を終わらせて電話を切った
俺は何だか気味が悪くなってきた
自分にそっくりな人は世界に3人いるとはいっても、実家先にそれが現れるなんてどれだけの確率なんだ?
まさかこれはドッペルゲンガーというものなのだろうか
ドッペルゲンガー
自分にそっくりな存在でそれを見てしまったら死ぬと言われている怪奇だ
それが俺の実家周りに現れて・・・
いや、何を馬鹿な
ドッペルゲンガーなんて馬鹿馬鹿しい
俺は忘れることにした
たまたまだ
たまたま
それから数日後、俺は近所の本屋で本を買おうとした
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誰だったのでしょう
面白かった。ハラハラした。