欺瞞に満ちた家族
投稿者:とくのしん (65)
昨夜、自室に戻ったあとそのまま寝てしまったらしい。ベッドから下りて鏡に目を向ける。頭はボサボサで、目の下にはクマができていた。あまりにひどい有様に学校を休もうかと本気で思ったが、それを母は許さなかった。
「ほら学校行く時間になるわよ!いつまでそんなだらしない恰好でいるの!早く支度しなさい!」
こうなると母は恐ろしい。急いで着替えを持ってリビングへ向かう。そのままシャワーを浴びようと風呂場に向かうと姉が声を掛けてきた。
「真美、あんたいい加減一人で起きなさいよ。まったく」
呆れたような物言いで私に小言を言ってきた。私はお返しとばかりにあっかんべーと舌を見せる。父はそんなやり取りを笑って見ていた。私は急いでシャワーを浴びる。
寝ぼけた私の心に“本当の家族じゃない”という刑事さんの言葉がひっかかっていた。しかし、いつもと変わらぬ日常の一コマを通して“やっぱり自分の家族”と再認識していたように思う。
“もう忘れよう”
シャンプーの泡を流しながら、必死に疑念という泡も一緒に流していた。
バスタオルを巻いてリビングに戻るとそこには母が一人立っていた。
「お父さんとお姉ちゃんは?それとおじいちゃんは?」
頭を拭きながら質問した私に母が呆れたように言う。
「お父さんもお姉ちゃんももう仕事に行ったわよ。おじいちゃんは近所のパチンコ屋さんの抽選に並ぶって。あんた、そんなに呑気にしてるけど時間気にしなさいよ!」
母の言葉に私は時計に視線を移す。時刻は8時10分前。
私は急ぎ支度を始めるのであった。
「それじゃ行ってきます」
私が玄関のドアノブに手をかけて外に出ようとしたときだった。
「真美」
ふいに母が私を呼び止めた。
「何?お母さん」
「・・・・・・」
母は少し俯いて私に言った。
「気を付けるのよ。あんたそそっかしいところあるから・・・」
「大丈夫よ。私、子供じゃないんだからさ」
「そうはいっても親って言うのはいつまでも子供を心配するものなの。いつかあんたもわかるときが来るわよ」
「はいはい、気をつけるってば」
「いってらっしゃい、真美・・・」
何とも言えない表情を浮かべて私を見送った母の様子に、私は違和感を覚えた。
学校についても私は母の様子が気になっていた。
背乗りだったんだろうか
チートしてんねぇ。
たくさんの投票ありがとうございました。
動画にしてくれた方や、朗読していただいた方々に感謝です。
とくのしん
怖くはない面白い作品でした
なんか主人公がメッチャかわいそう。これは永遠に救われないな。。。
まぁ背乗りでいいんかね。
朝鮮スパイが日本人家族(学会の信者とか?)に「金出すから引っ越しすべき」とアドバイス。引越当日に父母姉を殺害。妹は物心ついてないからそのまま引取。遺体は引っ越し先の床下埋めた。
上から「処理したい死体があと2体あるからついでに埋めて」と指示あり。
こんな所?
これ「にぎやかな食卓」だよなぁと思いながら読んでたらまさかの名前が出てきたっていう