欺瞞に満ちた家族
投稿者:とくのしん (65)
さらに提供いただいたご家族のDNAとあなたのDNAを調べたところ、血縁関係がない全くの他人であることがわかった。それを踏まえてもう一度聞きたい。あなたとご家族の関係について知っていることを教えて欲しい」
私は刑事さんの説明が全く理解できなかった。いや、何を言ってるのかすらわからなかった。説明をされてしばらくぼーっとしていたと思う。その間、刑事さんの説明を頭の中で何度も反芻して、ようやく言っていることに理解が追い付いてきた。
「それって・・・何かの間違いですよね?」
刑事さんをまっすぐに見ることができず、床を見つめながら聞き返した。
「結果をもう少し詳細に説明すると、2体のDNAはあなたの母親と姉妹という結果が出ている。これがどういうことなのか我々警察としても非常に困惑しているところだ。もう一度訪ねるが、ご家族のことで何か知っていることがあればどんな些細なことでも構わない。正直に話して欲しい」
刑事さんの淡々とした説明口調に実感が全く湧かないでいた。
父も母も姉も祖父も・・・私とは血が繋がっていない?家族じゃないってこと?
幼い頃からいつも一緒だった、寡黙で優しいお父さん、明るく元気なお母さん、少し口うるさいけど優しいお姉ちゃん、冗談ばかりのおじいちゃんが実は偽りの家族?
そんなわけないじゃない。何かの間違いですよ刑事さん。
みんな私の家族です・・・本当に大事な家族なんです。それが違うっていうんですか?
言いたいことがたくさんあるけど言葉が出てこない。私はボロボロと涙を流して泣いていた。見かねて刑事さんが優しく私に言った。
「混乱するのも無理はない。ただ、私たちもこの事実をどう伝えていいか大変迷った。君が成人ということもあって、ありのままを伝えさせて貰ったが・・・君と同様に私たちも困惑しているんだ」
何か思い出したことやわかったことがあったら連絡して欲しい。
そう告げた刑事さんに見送られ、私は警察署を後にした。
家に戻ると、父も姉も普段よりも早く仕事を終えて寛いでおり家族が揃っていた。
「遅かったな真美。どこに行ってたんだ?」
父の問いに友達と会っていたと私は咄嗟に嘘をついた。
「さぁみんなご飯よご飯。早く席についてちょうだい」
母がいつものように食卓につくよう促す。
それぞれが自分の席について食事を始めた。いつもと変わりないこの光景を目の当たりし、刑事さんの言葉が思い返される。
“血縁関係のない全くの他人”
この人たちと血が繋がっていない?とすればこの人たちはどこの誰?
何が目的でずっと家族を演じているの?
そんなことを思っていたら食欲が一気に失せた。
「ごめん。食欲なくて」
心配する家族に背を向け、私は自室に戻った。
“今まで家族と思っていた人たちは他人で、床下から見つかった人たちが家族ってこと?じゃ、あの人たちは何で死んだの?なんで床下に遺体があったの?誰かに殺された?殺したのは誰?殺したのは私の・・・家族と思っていた人たち・・・?”
考えれば考える程わけがわからなくなる。吐き気すら催すほどに理解が追い付かなかった。
「真美、起きなさい。学校遅れるわよ」
背乗りだったんだろうか
チートしてんねぇ。
たくさんの投票ありがとうございました。
動画にしてくれた方や、朗読していただいた方々に感謝です。
とくのしん
怖くはない面白い作品でした
なんか主人公がメッチャかわいそう。これは永遠に救われないな。。。
まぁ背乗りでいいんかね。
朝鮮スパイが日本人家族(学会の信者とか?)に「金出すから引っ越しすべき」とアドバイス。引越当日に父母姉を殺害。妹は物心ついてないからそのまま引取。遺体は引っ越し先の床下埋めた。
上から「処理したい死体があと2体あるからついでに埋めて」と指示あり。
こんな所?
これ「にぎやかな食卓」だよなぁと思いながら読んでたらまさかの名前が出てきたっていう