理科室の人体模型 vs チーム悪ガキ
投稿者:kana (216)
やがて河川敷が見えてきた。
「オーーーイ!!こっちだぁぁぁ」
ホームレスのおじさんたちが手を振っている。
実は昨晩、河川敷のオジサンたちにおっさんが死んだ件を素直に話して、
化け物退治を手伝ってもらう事にしたのだ。
河川敷には木のやぐらが組まれており、そのまわりにオジサンたちが集まっていた。
ボクらはやっとの思いで、そこまで担架を届けた。
もう足がつりそうだ。手が痛い・・・
皮が剥けたかも。
「それが、化け物の人形かい・・・」ホームレスの一人が聞いてきた。
「そうだよ・・・ほら、シーツに血がにじんできてるよ、ヤバイよ・・・」
ゴクリと生唾を飲み込むオジサンたち。
「よし、じゃあ、その包んだまんま燃やそうや」そう言って数人がかりでシーツに包まれた人形をかかえ、木のやぐらの中に押し込んだ。
「やけに重てぇな・・・」
そしてランプ用の燃料を持っている人がいたので、それをシーツにかけ、100円ライターで着火した。ボンっと破裂するような音がして、火が一気に燃え広がる。
まるでキャンプファイヤーのようだ。
シーツ全面が燃えていく。その時、シーツの中から叫び声が・・・
「ぎぎぎぎ・・・ぎぃゃぁぁぁぁぁ」
炎の中でシーツに包まれた人形が暴れている。
「うわぁぁ」それを見て後ろへ下がるオジサンたち。
やがて、燃えて破れたシーツの奥から、人形が顔を出し始めた。
真っ黒こげに燃えながら、目をギロリとこちらに向けた。
人形の手が、内側からシーツをビリリと破く。
そして、そこから足が出てきた。
まるでコールタールのように溶けて、燃えるしずくを垂らしながら、シーツの中から人形が現れた。もうもうと黒い煙が出始める。
ボクらの目の前に姿を現した人形の腹から、ドドドっと何かが落ちた。
人間の内臓だ!!人形の腹の中から、本物の内臓があふれ出してきたのだ。
・・・これは後から知ったことなのだが、ニュースで言っていたおっさんの遺体にひどく損傷があったというのは、実は腹を割かれて内臓をすべて抜かれた状態の事を言っていたのだ。その内臓が、焼けた人形の中からボタボタと落ちて来た。
「うわぁぁぁ夜しか動かないんじゃなかったのかよぉぉ!!」
炎に包まれた人形が燃え盛るやぐらをゆっくり登ってくる。やぐらの外に出る気だ!
みんながそれを見て後ずさりする。逃げ出すものもいた。
なかなか良作
面白かった
思い切った、振り切った作品だね
怪談ながらも、少年たちによる見捨てた友のための怪物への復讐劇、少年たちが知恵を絞り怪物を倒す冒険劇、である。
少年漫画的な爽快感がある。
面白かったです!見事に騙されました。おっさんいい人だったなぁ。
学校の七不思議を解決(破壊?)していく冒険活劇も期待できますね!
どこへ行こうと言うのかねがムスカで草