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kanaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

【強行遠足事件】-女子高生 朽屋瑠子-
長編 2023/12/08 18:22 19,507view
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「は、はい・・・」二人の歌声が静かに響き渡る中、朽屋が呪文を唱えながら男に手の平をかざす。やがて男は青い光に包まれ、小さな光の粒子となって、渦を巻きながら徐々に天に昇って行った。

登って行った先からまばゆい光がこぼれる。世界が一気にホワイトアウトする。
まぶしくて目が開けられない。

「ルコちゃん!!ルコちゃん!!大丈夫だった?」貴澄頼子の声だ。だんだん目が慣れて見えてくると、その横にルーカ神父もいた。

「うわ~~~~ん、怖かったよぉぉぉ!!」白鳥は思わず亀井に抱きついた。

ルーカ神父「これから私のガーゴイルを結界内に突入させるつもりだったのだが、どうやら解決できたようだね。もうすぐ警察も来る。どうだ、この崖を登って来れるか?」

ΩΩΩ/「大丈夫でーす!」

三人はそう言うと、崖を登る前に事故車の運転席に向かってお祈りをした。

・・・・・・

詳しい報告はまた今度・・・ということで、事故現場をルーカ神父に任せ、4人は山の上の教会を目指した。20分ほど歩くと教会が見えてきた。

関所を通過したことを証明するスタンプをもらい、土だらけの手を洗うと、4人は講堂に入って行った。そこは臨時の食堂のようになっており「強行遠足名物・山の上のうどん」を作ってくれるPTAの方たちもいた。

朽屋「なんだろ・・・気のせいかあんまりお腹減ってないな?」

白鳥「さっきデッカイおにぎり食べたからですよ!!」

朽屋「ああ~~。なるほど」

亀井「ご、ごめんなさい・・・」

朽屋「いやいや、亀井さんはあやまんなくていいよ! あの時は本当に助かったんだから」

白鳥「そうよ!すごくおいしかったし!・・・ワタクシ、御うどんもいただきます!」

頼子「なにみんな、食欲ないのかしら?」

すると亀井は頼子にもおにぎりを差し出した。

亀井「あの、これよかったらどうぞ」

頼子「うわー、ありがとう!! ・・・爆弾・・・じゃないわよね?」

亀井「ブフッ。大丈夫です。まだあと3つありますし」

朽屋「ん?ちょっと待って?・・・異世界でオジサンを含め4個消費して、今頼子ちゃんに1個渡して合計5個・・・だったらあと5個残ってるんじゃないの?」

亀井「いえ、あの時ワタシ、3個食べましたから・・・」

朽屋「おみそれしました」

・・・・・・

朽屋「さて・・・みなさん、食べたし、行きますか」

頼子「ちょっと待って・・・おなかいっぱいで動けない・・・」

朽屋「もう~、亀井さんを見てください! 完食ですよ! おにぎり在庫0です!!」

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コメント(7)
  • kamaです。朽屋瑠子シリーズ第14弾は高校時代の「強行遠足事件」です。
    ジャンルを不思議体験のところに入れたので、「創作なのになんで体験なんだよ~」と思う方もいるかもしれませんので一応弁明させていただくと、朽屋瑠子シリーズは楽しめるロマンホラー要素をもちつつ、ボクの書いた怪談を解決していく役目を持っています。で、今回のお話はボクが高校時代に体験した「強行遠足2年目の死」という実体験を朽屋たちに追体験してもらって、おもしろおかしくしてもらおうと考えた企画なので、ベースはボクの体験なのでいいかな、と思ってこのジャンルにしました。みなさんもぜひ、エンタメとして気軽にお楽しみください。

    2023/12/08/18:32
  • 実体験をベースにしたようですが、車の中に白骨を見つけたのですか?

    2023/12/09/16:57
  • よかったです。休み時間に読んでてあぶなく泣きそうになりました。

    2023/12/11/12:21
  • 今回は、友情、協力、諦めない、色々な要素が盛りだくさんで面白かったです。

    2023/12/12/02:04
  • ↑kamaです。コメントありがとうございます。楽しんでいただいてなによりです。
    相棒の貴澄頼子が、高学年になるほど辛辣になって行くところも、シリーズ通して見るとおもしろいですよ。お楽しみください。

    2023/12/12/22:10
  • よくわからないんですが、頼子ちゃんって幽霊じゃなっかったんですか、、、

    2025/09/25/21:44
  • 頼子さんって幽霊じゃなかったけ?

    2025/09/25/21:45

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