朽屋「おい~、そーゆートコやぞ!」
朽屋は少し立ち止まって亀井と白鳥を先に行かせることにした。
亀井「じゃあ・・・」亀井はくるっと振り向いて、後ろ向きでゴールに入ろうとした。
白鳥「何してるの?」
亀井「こうしてバックで入れば白鳥さんの方が順位が上になると思って・・・」
白鳥「ストップストップ!!ストーーーップ!!・・・降ろして」
亀井「はい? 降りますか」
白鳥「足が痛くても、この1歩くらいワタクシでも歩けます!!」
亀井「はい」
白鳥「ほら、静香・・・横に並んで。二人三脚みたいにして、一緒にゴールしよっ!!」
亀井「はい・・・いっしょに・・・翔子・・・タン」
ΩΩ「せーーーの!!」亀井と白鳥は腕を組みながら一緒にゴールした。
朽屋は拍手していた。「うんうん、よかったよかった。よく頑張ったよ二人とも!!」
その時、キンコンカンコーンと鐘の音が鳴った。「午後4:00をお知らせいたします。只今の時間を持ちまして、第65回 K女学園 強行遠足の・・・」と、放送が流れる。
頼子「ルコちゃん!!ゴール締め切りになるよ!!」
朽屋「うわぁぁぁぁ油断した!!」ズザザァァァーとゴールに滑り込む朽屋。
「・・・終了を、お知らせいたします」キンコンカンコーン♪
昨年1位だった朽屋瑠子は、今年は最下位となった。
だが、朽屋にとってはとても実のある大会であった。
ゴールのスタンプをもらい、全員帰りのバスに乗る。
白鳥は応急処置のシップと痛み止めの薬を渡され、明日は病院へ行くよう指示された。
・・・・・・
白鳥「朽屋先輩・・・部活動って部員何名いれば作れるんでしたっけ・・・」
朽屋「たしか最低5人かな。なに?なんか部活動でもはじめるの?」
白鳥「ワタクシ、ウェイトリフティング部を作れないかと思いまして・・・」
亀井「えっ・・・翔子タン・・・」
白鳥「ウェイトリフティングのことはなーんにも知りませんけど、ワタクシ、マネージャーならできますわ!」
朽屋「いいねぇ、そん時は私も協力するよ。頼子ちゃんもやるよねぇ?」
頼子「えぇ??体使うのはルコちゃんでワタシは頭じゃなかったっけ、ヤクワリブンタン?」
朽屋「いいじゃん、とりあえず名前だけ貸してよ。そうだ、顧問はルーカ神父にしよう」

























kamaです。朽屋瑠子シリーズ第14弾は高校時代の「強行遠足事件」です。
ジャンルを不思議体験のところに入れたので、「創作なのになんで体験なんだよ~」と思う方もいるかもしれませんので一応弁明させていただくと、朽屋瑠子シリーズは楽しめるロマンホラー要素をもちつつ、ボクの書いた怪談を解決していく役目を持っています。で、今回のお話はボクが高校時代に体験した「強行遠足2年目の死」という実体験を朽屋たちに追体験してもらって、おもしろおかしくしてもらおうと考えた企画なので、ベースはボクの体験なのでいいかな、と思ってこのジャンルにしました。みなさんもぜひ、エンタメとして気軽にお楽しみください。
実体験をベースにしたようですが、車の中に白骨を見つけたのですか?
よかったです。休み時間に読んでてあぶなく泣きそうになりました。
今回は、友情、協力、諦めない、色々な要素が盛りだくさんで面白かったです。
↑kamaです。コメントありがとうございます。楽しんでいただいてなによりです。
相棒の貴澄頼子が、高学年になるほど辛辣になって行くところも、シリーズ通して見るとおもしろいですよ。お楽しみください。
よくわからないんですが、頼子ちゃんって幽霊じゃなっかったんですか、、、
頼子さんって幽霊じゃなかったけ?