砂嵐
投稿者:とくなが (5)
その瞬間、砂嵐のノイズが大きく揺れ
「ザザザあーーーーーっっっっ!!!ザザやだやだやザザ痛い痛い痛い痛い!!!!助ザザザザて!!!助けザザザザて!!!」「痛い・・・いたザザザザい・・・・い・・ザザっ」
突然大音量で流れ始めたので私達は飛び上がるくらい驚きました。テレビも消さず靴下のまま外に出ました。
外はもう真っ暗でした。
「テレビ消さないと怒られちゃうよ・・・」「靴も・・・」「もどりたくない・・・」
と、うだうだしていたら親が車で帰ってきました。
「あんたたちなにしてるの!靴は!?」
少し叱られましたが、事情を説明すると母親が公民館の中へ入っていきました。
そして私たちの靴をもって公民館の電気も消して出てきました。
「おかーさん!テレビ!テレビなんか言ってたでしょ?!」
「テレビなんかついてなかったわよ」
私たちは「???」といった表情で顔を見合わせることしかできませんでした。それ以降公民館への出入りはやめました。
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小さい時の私はよくわかっていませんでしたが、テレビの砂嵐というのは電波を拾おうとしている状態なので電波さえ拾ってしまえば何か映ったり聞こえたりするものです。
ただその電波が微弱すぎてうまく拾えないと私たちが聞いたノイズ混じりでよくわからない情報でしか出力されなくなります。
ちゃんと拾えていたら何が映って何が聞こえたんでしょうか。
※現在でも地デジとアナログ放送の切替ボタンのあるテレビ・リモコンをお持ちの方は「砂嵐」が見れると思いますので、是非とも見てみてくださいね。
なにか見れるかもしれませんよ。
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