皆さんはテレビの砂嵐をご存じでしょうか。
あれは「スノーノイズ」と言ってテレビが電波を受信したくても信号が弱すぎてうまく受信できず、あのようなノイズになってしまうというものなのですが、
現在は地上デジタル放送となり、あまり見かけることも少なくなったと思います。
(現在は電波が入りずらくなったら「信号がありません」というテロップが出ますよね)
これからお話しするのはアナログ放送時代にあった体験談です。
私がまだ小学生だった頃、所謂、鍵っ子というやつだったのですが家にいるのもつまらないし親の帰ってくる19時まで公民館に遊びに行っていました。
この公民館が団地のど真ん中にあり、24時間開きっぱなしだったので良く出入りしていました。
今思うと公民館には鍵もなかったので不用心すぎるのですが・・・・。
この公民館の中には駒やけん玉、ベーゴマといった古いおもちゃの入った箱とテレビが一台の20畳ほどの畳が敷かれた部屋でした。
いつもテレビを見たり畳の部屋を走ってみたり、家から持ってきた漫画を読んだりして過ごしていました。
(すべて家でもできたことですが、なんか特別感があって良かったんですよね)
そんなある日、同じ団地のナツキちゃんとミサちゃんも「親の帰りが遅いから」ということで一緒に公民館で遊んでいました。
今思うと小学生3人が19時くらいまで遊んでたら怒られますね。
18時くらいになって二人が「テレビ見ようよ~!」と言い始めたのでテレビを付けてみていました。
ただ、どこのチャンネルを押しても砂嵐しか流れません。
ただただ「ザアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーー」という音が公民館にこだましていました。
「ねーなんかアンテナが悪いのかなー?」「うつんないね~」
という話を3人でダラダラしていたら砂嵐の「ザアアアアアーーーーーーーーーーーーー」という音と一緒に何か聞こえました。
「なんか聞こえない?」「えーっ!聞こえないよ~!」「聞いてみよう!聞いてみよう!」
「ザアアアアアーーーーザーーーーーザザーーーー」
3人でじーーーっと砂嵐を見て耳を澄ませていました。
「ザアアアアアあーーーーザおーーーーでーザザーーーー」
「あっ!!」「聞こえた!!」「えっ!?」「男の人の声みたいなやつ!」
「やザアアアアアいやーーーーザーーーあーーザザーーうううーえええ」
「泣いてる?」「え?」「え・・怖い・・・」
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