舐める子ども
投稿者:nao (7)
短編
2023/11/30
17:21
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「舐めるしかできないの。でも舐めると治るんだよ」
「おじさんも痛い時は舐めるといいよ」
「…」
記憶を取り戻し、落ち着いてきたからか、その子を冷静に見ることができた。
よく見るとその子は小学低学年くらいで髪は背中を覆うくらい長く艶やかで黒光りしていた。
それと長い髪で隠れて見えなかったのだけれど、どうやらその子は両手が不自由のようだ。
「あ、ああ、でもおじさんは体が硬いから無理だな」
「ふーん、治るのに」
その夜、寝苦しくなぜか足が重い。いや、重いというか痛い。
「またか」
治ったと思った足が再び痛み始めた。
痛みと睡魔で意識が遠のく。
どのくらい寝ただろう。
「ん?何だこのザラザラとした感触は…舌?誰?」
恐怖を堪えてやっとのことで視線を足元に移すと、
そこには長く艶やかで黒光りする髪の先端で、
まるでタコの足かのようにスルスルスルっと僕の足に巻き付き器用に足を抱え、
舌をだらりと垂らした、
昼間公園で話したあの子が、
昨日夢に出てきたあの子が、
四つん這いになり僕の足を舐めていた。
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ネコっぽいですね
足が治るのは良い事だが、怖きもですね。
怖すぎる