金木犀の足
投稿者:月子 (9)
短編
2023/11/01
23:55
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つま先部分が見えてしまいました。
もう体が冷え切るどころの騒ぎではなくなり、
私は全速力で走り、その場を離れました。
たぶんあの時の私は
ウサイン・ボルト氏より速かったことでしょう。
幸い、3週目だったので
あの金木犀の前を再び通らずに済みました。
授業が終わった後、更衣室で友人に
お前は本当にインフルだよな?と確認しましたが
ちゃんとヤツはインフルでした。
今も寝込んでいるらしいので心配です。
でもそれよりも心配なのは、
あの金木犀に生えた足です。
もしも、次回の持久走のときもいたら?
私の休憩場所はどうなるんだ??
と気が気ではありません。
皆さま、金木犀はお好きですか?
良い香りが好きなのは私たち人間だけでは
ないのかもしれませんね。
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kamaです。月子さんの作品は毎回とても美しいですね。プロの小説家さんの作品を読んでいるような感覚を覚えます。どうやったらこんなにきれいな文章がかけるんだろう・・・と感心しながら読んでます。
作者の月子です。
kama様、この度は作品をお読みいただき、
まことにありがとうございました。
お読みいただいただけでなく、お褒めの言葉までくださり、本当に光栄に思っております。
おかげで今日の学校も頑張れました。
kama様のような方が読んでくださっているのなら、書き甲斐があります。
ではまたどこかで。