(あはは、褒めても何にもでませんよ、なんつってw)
「実は明日、あなたに仕事を依頼しようかと思ってたんだけど、緊急事態よ!今来れる?」
(えぇぇー!?って、朽屋さん今どこなんです?)
「えーとね・・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・・」
(えぇぇー!?すぐ近くじゃないですか!歩いて行けますわ)
「ね、だからあなた冴えてるって言うの。お願い、すぐ来てくれる?大きなお屋敷だからすぐわかるわ。近くの黒服の人に言えばわかるようにしておくから、ヨロシクね」
(ハイハイ~そのかわり今度デートしてください、なんつ)・・・ポチっ
「ふぅ・・・よし」
そこへ先ほどライフルを取りに行った九郎が戻ってくる。
「朽屋さん、ウェザビー持って来たよ。弾は5発」
「ありがと。3発ちょうだい」朽屋はライフルと弾丸を受け取った。
「すごく軽いわね。私みたいな非力な女子でも取り回ししやすくて良いわ~」
非力ぶる朽屋。
「もしよかったら、見学しててもいい?」九郎が朽屋の目を見て言う。
「いいけど、1歩間違えたら死ぬことになるわよ?」
「いいよ、別に。今までだってずっとそんな生き方しかして来なかったんだから」
なんだか少年のように目をキラキラさせて朽屋を見る九郎。
思わず(こーゆー弟いたらカワイイかも・・・)と思う朽屋であった。
朽屋は300ウィンチェスターマグナム弾を掴むと、スペルを唱えながら念じた。
やがて弾丸は青白く光り出した。
朽屋は弾丸2発をマガジンに装填し、1発をチェンバー内に装填した。
「すごい、青く光ってる・・・これで魔物退治するんだ!」
「ぷっ」まるで子供のようにはしゃぐ九郎に、思わず吹き出しそうになる朽屋。
そこへ大きな男が一人やって来た。
「たのも~~。朽屋さんいるかい?ニンニン来たよ~」
「こっちこっち~よく来てくれたね~」朽屋が手を振る。
身長は180センチほど。体は大きく太っており、130キロはありそうだ。
丸メガネのサングラスをかけ、怪しい雰囲気が漂っている。
彼の名は忍足 忍(おしだり しのぶ)
忍の字が2つあることから親しい人間からはニンニンとあだ名されている。
陽気すぎる性格であるが、朽屋を背後から支援する退魔組織の中でもエース級の除霊師だ。
これまでも組織内での訓練などでは朽屋と一緒にチームを組むこともあり、旧知の仲でもあった。























kamaです。朽屋瑠子シリーズ第11作目は、対バルベリト戦です。
今回は登場人物も多いですが、個性ある人たちが多いので好きになっていただけたらいいなーと思います。尚、ネタバレですが、文中8pでヤクザの事務所が「渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5」となっていますが、これはもちろん架空の住所で、知ってる人は知っていると思うのですが、1992年に公開されたウッチャンナンチャンの主演映画「七人のオタク-カルトセブン-」で、主人公の南原さんが無線オタクをつかまえるための罠として流し続けた謎の暗号「・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・渋谷区ショウトウ3ノ2ノ5・・」というのが元となっております。今回のお話では渋谷区を舞台にしたかったためです。ラストも朽屋がキルビルやってる姿を想像しなから読まれると、楽しさ倍増かと思います。ロマンホラーということで、お楽しみください。
面白かったです。一気に読みました。
今回も面白かったです
このサイトの他の作者の作品も、朽屋瑠子にかかれば全てハッピーエンドになるのに!
↑kamaです。コメントありがとうございます。19ページもあるのに一気読みしていただいてありがとうございます。感謝!!
個人的に朽屋瑠子シリーズをおもしろいと言ってもらえるのが一番うれしいです。自分で読んでて一番おもしろい作品ですからw
今朝も会社に行く前に「どこか間違いはないかな~と読んでたら、途中からおもしろくなってきて止まらなくなり、あやうく遅刻するとこでした。フ~アブナイ~~
瑠子シリーズ今回もドキドキしながらも楽しく読ませて戴きました。九郎ちゃんと瑠子のバディ、今後が楽しみです。
読んでいるうちに目が冴えてしまい寝不足です。
今回のも面白かったですよ。
でも、組長が死ぬなんて?
気になるのは九郎が朽屋の体を拭いてるときに赤ちゃんみたいって笑うとこがあるんですが、えっ、朽屋の体にベビーなところがあるってことですか?!
↑kamaです。コメントありがとうございます。
ドキドキしながらみていただいて、本当に感謝です。
寝不足にして、スイマセン!楽しんでいただければ本望です。
朽屋の裸で赤ちゃんみたいなところ・・・たぶん、肌ですかね?わかりませんが。
・・・組長と桐原が死ぬのは、実は僕も葛藤がありました。なにも殺さなくてもいいんじゃないかと。逆にここでニンニンを死なせてしまおうかなとも思っていました。
でも、ニンニンが死ぬと呼び出した朽屋の責任問題にも発展しそうだし、明るく終われない気がしたのでニンニンは生かしました。組長と桐原さんももったいなかったですが、彼らはやはりヤクザですから、極道には極道の道があります。死んで花実が咲くというか。実際彼らは作品内で人殺しをしたと語っていますから、作品を読んだ人の中には人を殺したやつがなぜ生きながらえているのかと反社に対して嫌悪感を抱く方もいると思います。だからこのような結末が似合いだったのかな、と思います。問題は九郎ですね。彼(彼女)は本編内で5人殺してると言ってます。なのに最後は明るく朽屋と仲間になりそうな雰囲気ですが・・・果たして殺人を犯しているキャラが普通に受け入れられるのか・・・というのは非常に難しい部分もあると思います。ボクの作品の作り方からすると・・・九郎も組長と同じようにどこかで死ぬ運命にあるのか・・・あるいはこの呪縛を説くために、九郎は実は殺しなんかやってなかったという設定を用意するか? 子供時代からの洗脳で心神喪失状態だった?
さてどうなるでしょうか。本文内では自分の死をいとわない行動が目に付く九郎ですから、これから先も死線に最も近いキャラとして登場していくかもしれないですねぇ。・・・先の事は判りませんね。
これを初めて読んだんですけど面白かったです!
他のも見てきますw
文体が面白いだけでなく、作者の深い知識に感心させられる。
アクションの表現もいいので一気に読んでしまう。
シリーズの他の作品も急いで読みたいし、今後も追いたいと思った。