ユウガオの花
投稿者:rark (32)
(この作品はフィクションです。実際の人物、地名、団体などとは一切関係がありません。)
「ユウガオの花」
小学二年生の夏休み。母が、僕の弟を出産するために、入院することになりました。
そのため、僕はと言うと田舎の、
父方の祖父母の家に預けられたわけです。
まぁ、田舎と言っても、家はある程度建っていますし、近くにコンビニもある。しかし、スーパーに行こうと思えば、車に乗らないと行けないし、その他は田んぼだらけ。そんな所です。しかし、当時小さかった僕にとっては、むしろ遊びやすく、
空気も綺麗。そして何より、祖父母のいる田舎には、二つ下のいとこである、アッちゃんと言う子もいたので、僕にとっては楽しいものでした。
夏休み1日目。僕は祖父母の家に、車で向かいます。すると、祖父母の家に近づいてきた頃、車の窓の外にいる、一人の人物に目が止まります。
それは、お祭りや、サーカスなどで見るような、派手な格好をした一人のピエロでした。
こんな田舎に、こんな場違いな格好をした人がいたら、誰だって不審に思うと思いますが、
なんせまだ幼かったので、お祭りでもやっているのかな?
なんて思って、あまり気にすることはなく、祖父母の家に到着します。
家に入ると、祖父母が迎えてくて、次の日には、いとこのアッちゃんとも会うことができ、日が暮れるまで、一緒に遊んでいました。
「ねぇ。お兄ちゃん。
(アッちゃんは僕のことをお兄ちゃんと呼んでいる)
ここら辺お祭りでもあるんかな?」
しかし、その帰る途中、アッちゃんがこんなことを僕にいいます。
それに続いてアッちゃんは、
「あそこ」
と言って指を指します。アッちゃんが指を指した方向は細いあぜ道。
そこには、あの時見た、場違いな格好をしたピエロが歩いてきます。
しかし、僕らにとって、ピエロは、
ピエロ=イベント だったので、
面白半分で近づいてみることにしました。すると、なんですかね。大人が小さい子供に向ける優しい笑み。とでも言うのでしょうか?
そんな感じの笑みを浮かべ、僕らの手に、花を一輪づつ、優しく置いていき、そのピエロは去っていきました。
僕は家に帰って、祖母にその花を渡すと、
「ああ。カランコエじゃねぇ。これ。」
と言って、花瓶に生けてくれました。まだ幼かった僕は、
花言葉
ユウガオ⇒夜
カランコエ⇒あなたを守る
カスミソウ⇒夢
カンナ⇒永遠
モリンガ⇒目覚め
キンシャチ(サボテン)⇒儚い夢
助っ席→助手席
カランゴエをわたしたピエロは味方?