こっくりさん見物

すっごい言葉を選びながら言った質問は先程のCの質問の一般的？な捉え方での質問。
部屋の中と決めた理由はよく分からないがこれで黒魔術チームの方にまた視線が行ったら面白いなと思ってポップコーンの袋をくしゃくしゃ丸めていた。

そうしたら5人が私の方を見た。

O「え？俺？」

と聞き返し、こっくりさんの紙を見ると確かに私の名前の最後の一文字の上に10円玉と5人の指が乗っかっている。

E「いや、なんかバイト始めた辺りからたまーに数珠持ってるの見たからもしかして〜と思って。見えるの？」

O「ん〜見えるって言うか、今住んでる家がそういう物件っていうか…。でもまぁ、ゼロじゃあ無いかも。」

A「へぇ〜お前、事故物件に住んでるのか。じゃあ次やる時お前ん家だな！」

頼むから新たに呼び込みかねないのでやめてくれ。

確かに急に数珠持ち出したりしたら何かあるとは思われるだろうが、当時は別に周りに霊感があるとか心霊現象があるとかは言っておらず、なんなら知られて変な目で見られるのもな〜と思っていた。

一応ちゃんとした都市にある学校なのだから。

O「頼むからそれはやめてくんねぇかなぁ。そもそも俺の家△△だから割とかかるぞ。」

E「でも、霊を感じたりする能力はこの部屋の中で一番あるらしいよ？」

O「だからと言ってさ…いや、言わねぇ方がいいや。」
たぶん、この部屋でこっくりさんを見ている時点でこっくりさんからすれば直接の参加者じゃないにしろある程度の関係者ではあるわけで。というか油揚げ用意してるし。
あの場でこっくりさんの発言を疑うようなことを言えばそれこそこっくりさんが怒ってしまうだろうと思い、その場は言葉を飲み込んだ。

O「とりあえず、Eの質問はそれで終わり？終わったんなら待たせるのも失礼だろうからDの質問行きなよ。」

E「それもそっか。こっくりさんこっくりさん、ありがとうございました。」

最後の質問者Dなのだがコイツは結構オカルトとかに詳しめで、私の知らない霊がどうのこうのの体験談とかを集めていた。コイツならこっくりさんを怒らせたりするような事は言わないだろうと思っていた。

D「こっくりさんこっくりさん、この中で一番霊に取り憑かれている人は誰ですか？」

まーた不穏なことを聞いたもんだ。
これに関しては私も気になり、紙を覗き込んでいた。

こっくりさん「アナタ」

確かに「あ」「な」「た」と10円玉が動いた。しかも結構スっと。
こっくりさんで10円が動くのは筋肉の疲労などによって動くとされているがその場合そんなにスっスっと動かないだろう。まぁ、全部母音が「あ」なので動かしやすいだろうとも思った。

D「何人取り憑いていますか？」

そういえば、こっくりさんへの質問は1人1回とかなかった気もするなと思って見ていると

こっくりさん「17にん」

正確に書くと「一」「七」「に」「ん」に動いて止まったことになる。

D「えっ…？じゅうなな？」