「えっ、じゃあご住職も一緒に泊まって行かれます?」
「ははは。いやいや、女人と同じ屋根の下で眠るわけにはまいりませんので、
私は帰りますが、寺には宿坊もございます。よろしければどうぞお使いください」
「えっ、そうですか?それはうれしいお申し出。・・・
ですが、今晩はここに泊まろうと思っています」
「またどうして、女身一人で、危なくはないですか?」
「ご心配ありがとうございます。でも大丈夫。それより気になってるんです・・・
ノテさんは犬の霊に憑りつかれていたと聞きましたから、
もしかして今晩ここに泊まれば、そいつにお目にかかれるのではないかと・・・」
「これはまた豪胆な・・・あなたは怖いもの知らずですか?
・・・どうしてもというのでしたら、私の数珠を置いていきますから、
お守り代わりにお使いください。そして何かありましたら、すぐにお寺の方に
駆けつけてください。門は開けておきますので」
「斉門和尚はお優しいですねぇ」
「いえ、この件ではもう出来る限り人を見捨てないようにしたいと、
そう思っているんです。どうぞお気をつけて」
夕暮れの中を去って行く斉門和尚。
外も随分暗くなってきた。現在、狩り宿は電気も止まっていて、
室内も外と同じように暗い。
朽屋はホワイトガソリンを使うランタンを用意して室内の灯りとした。
他にも強力なLED懐中電灯もあり、それで狩り宿の各部屋を探索してまわった。
このLED懐中電灯の先端はギザギザと波を打った形になっていて、
いざという時はこれで敵を切ることもできる。
アメリカの警察が使っていた「DNAカッター」というものが発祥で、
格闘の際にこれで相手の皮膚をえぐり取り、万が一逃げられても
DNA鑑定で相手を特定するために考え出されたものらしい。
いずれにしろ、ちょっとした武器にはなる。
一通り室内を調べたところで腹が減って来た。
「ラーメンでも作って夕飯にするか」
宿の電気は止められているが、幸い厨房のプロパンガスはまだ使えるようで、
厨房を借りてメスティンで塩ラーメンを作ることにした。
























kamaです。
こちらのお話を読む前に、私の投稿した「狩り宿の男」と「狩りの真実」をお読みになられると、前日譚としてより作品が楽しく読めると思います。
よろしくお願いします。
kamaです。
主人公の朽屋瑠子の声は、にじさんじのVtuber、レイン・パターソンさんの声をイメージしながら書きました。
前日譚とどちらも読ませていただきました!
とても読んでいて夢中になれる文章で素敵でした…..!
描写が細かくて、情景がわかりやすく脳裏に浮かんできて読みやすかったです!
続きも楽しみにしてます、!
↑kamaです。たくさん読んでいただいてありがとうございます。感謝!!
次回の予定は来年ですか?
↑kamaです。
次回作は来年になりそうですね。
他にも投稿しておきたい作品がたくさんありますので、次回のクッチャルコはお正月休みにじっくり書きたいと思います。
そう言えば確か以前に猪にまつわる話を投稿されましたが「殺生石」の周りで猪の死骸が発見したみたいだな。
↑なんだか意味深ですね。
おちゃらけて始まったから笑える話かなと思ったら
途中「スゴイ!お姉ちゃんもスゴイ!人間ってスゴイんだね!人間大好き!!」って子犬のセリフで
(´;ω;`)ブワッ ってなった。
↑kamaです。ありがとうございます。犬好きな人にはかわいそうなシーンもあり、申し訳ないです。
kamaです。
19ページ目にあった
「実は朽屋が寝てしまったあとにリーダーがあれこれいじりまわして遊んでいたらしい。」
という文章は、リーダーが朽屋の体をいじってるようにも読めてセンシティブでしたので、
「実は朽屋が眠っている間にリーダーがこのライフルをいじりまわして遊んでいたらしい。」
に変更させていただきました。
投稿後にも変更できるのが奇々怪々さんのいいところですね。
一昔前のSSをみたいで読みやすくて面白いです。クッチャルコはそのうち「キミたち〜!」とか言い始めるんですか?w
↑kamaです。どこかでいれますかw
獣医の犬の話しとか犬系多いですね
犬飼ってるんですか?
↑kamaです。
今は飼ってませんが犬も猫も鳥もハムスターも飼ってたことがあります。
普通におもしろい
内容もしっかりしてる