事件記者 朽屋瑠子
投稿者:kana (210)
仔犬の霊に憑りつかれた人物が、巨大な犬のような化け物に食い殺された・・・。
そんな妄想が朽屋の脳内を駆けめぐる。
「この事件は霊の仕業か、UMAの仕業か、それとも・・・」
・・・・・・
古ぼけた一軒の宿の前に、ジムニーが停まる。
朽屋瑠子は被害者の営んでいた狩り宿の前にたたずんだ。
主を失った無価値な宿は、今にも崩れ落ちそうである。
一応の許可は取ってある。朽屋は狩り宿の玄関に手を掛けた。
「これ、お待ちなさい。勝手に入ってはいけませんよ」
その声に振り向くと、お坊さんが立っていた。
「もしかして、ここへ来る途中にあったお寺のご住職さんですか?」
「いかにも、楽府翁寺(がふおうじ)住職、斉門和尚と申します」
「それはちょうど良かった。私は雑誌記者の朽屋瑠子といいます」
「クッチャルコ?外人さんですか?」
「ク・チ・ヤ、朽屋瑠子です~」
「あぁ、これは大変失礼しました。記者という事はあの事件をお調べで?」
「えぇ、数週間前にご住職の所にも一人取材に行ったと思いますが、
私は彼の仕事をひきついで、取材を進めているところです」
「そうですか、たしかMさんだったか・・・」
「ハイ、そうです。まぁ立ち話もなんですから、ご住職も一緒にどうぞ。
許可はとってありますからご心配なく」
勝手知ったる他人の家とでも言うように、朽屋は狩り宿の玄関をあけ、
住職を中に招き入れた。
「うわぁ荒れてるなぁ・・・」
廃屋になりつつある狩り宿は、事件当時の状況をまだ残したまま
朽ちて行こうとしていた。
壁や床にはまだ血が飛び散ったような跡もある。
ノテさんはここで襲われて、そのまま屋外に連れ去られたとみるべきだろう。
「ところでご住職はなぜここへ?」
口を閉ざす斉門和尚。
kamaです。
こちらのお話を読む前に、私の投稿した「狩り宿の男」と「狩りの真実」をお読みになられると、前日譚としてより作品が楽しく読めると思います。
よろしくお願いします。
kamaです。
主人公の朽屋瑠子の声は、にじさんじのVtuber、レイン・パターソンさんの声をイメージしながら書きました。
前日譚とどちらも読ませていただきました!
とても読んでいて夢中になれる文章で素敵でした…..!
描写が細かくて、情景がわかりやすく脳裏に浮かんできて読みやすかったです!
続きも楽しみにしてます、!
↑kamaです。たくさん読んでいただいてありがとうございます。感謝!!
次回の予定は来年ですか?
↑kamaです。
次回作は来年になりそうですね。
他にも投稿しておきたい作品がたくさんありますので、次回のクッチャルコはお正月休みにじっくり書きたいと思います。
そう言えば確か以前に猪にまつわる話を投稿されましたが「殺生石」の周りで猪の死骸が発見したみたいだな。
↑なんだか意味深ですね。
おちゃらけて始まったから笑える話かなと思ったら
途中「スゴイ!お姉ちゃんもスゴイ!人間ってスゴイんだね!人間大好き!!」って子犬のセリフで
(´;ω;`)ブワッ ってなった。
↑kamaです。ありがとうございます。犬好きな人にはかわいそうなシーンもあり、申し訳ないです。
kamaです。
19ページ目にあった
「実は朽屋が寝てしまったあとにリーダーがあれこれいじりまわして遊んでいたらしい。」
という文章は、リーダーが朽屋の体をいじってるようにも読めてセンシティブでしたので、
「実は朽屋が眠っている間にリーダーがこのライフルをいじりまわして遊んでいたらしい。」
に変更させていただきました。
投稿後にも変更できるのが奇々怪々さんのいいところですね。
一昔前のSSをみたいで読みやすくて面白いです。クッチャルコはそのうち「キミたち〜!」とか言い始めるんですか?w
↑kamaです。どこかでいれますかw
獣医の犬の話しとか犬系多いですね
犬飼ってるんですか?
↑kamaです。
今は飼ってませんが犬も猫も鳥もハムスターも飼ってたことがあります。