俺は男に従い最後尾に並んだ。
「あの黒いカーテンの隙間から見学するみたいです」
そう言って男が指差す先では、
カーテンの隙間から最前列の白人2人がケージの中を覗き込んでいた。
「Oh.Jesus!」
「My gods!」
次々悲痛な叫び声が聞こえてくる。
─あんなに叫んで、中にはいったい何があるんだろう?
いろいろと想像しながら並んでいると、いよいよ順番がきた。
目の前には閉じられた黒いカーテン。
傍らに立つピエロが不気味に微笑み一言二言何か言うと、手を伸ばしてゆっくりとカーテンを開いていった。
中はコンクリートに囲まれた、薄暗く殺風景な空間だった
うなぎの寝床のように縦長になっており、その一番奥まった暗がりに何かが固まり、黒い影が蠢いている。
時折気だるげに頭をもたげる姿は爬虫類?いや哺乳類系の動物か?
するとピエロが何かぶつぶつ呟くと、ケージ手前にある金属のダスターにレジ袋を入れて、がしゃんと閉じた。
袋はどさりとコンクリートの床に落ちる。
しばらくすると袋の口から、ミミズのような生き物たちがウジャウジャと這い出てきた。
その時だ。
奥で蠢いていた生き物たちの一匹がそれに気づいたのか、暗がりからゆっくりこちらに近づいてくる。
俺ははっと息を飲んだ。
そいつは何と言ったら良いのだろう。
全長凡そ1・5メートルはある、まだら模様のヌメヌメとした長い体躯をしていて、その体を器用にくねらせながら近づいてくる。
巨大なナメクジ?
いや違う。
というのはその頭部には触角が無く、ツルツルしている。
そしてなによりその顔は、、、
【人間】そのものだった。
ヌメリ光る薄茶色の顔面部には、人と同じ優しげな2つの目、鼻、そして口がある。
残りの奴らも同じように体をくねらせながら近づいてきていた。
YouTubeで似たような話を見たことがありますが、こういう話って海外だと多くありそうですよね。
それが本当なら警察に。
本当の話なら警察に行って取り返さないのか?
Holy shit!