吸う音
投稿者:八尺マン (46)
長編
2022/09/25
11:00
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「あっ・・。す、すまん」
俺は慌てて身体を起こした
「いえ。では、私は巡回に行ってますので」
そういって、警備室を出て行った
俺は警備室を見回してみた
特に何の変化もない
あれは夢だったようだ
俺はほっと息を吐いた
それにしても、リアルな夢だった
あんな悪夢を見るなんて、疲れているのだろうか
しかし、新人に起こしてもらうなんて、初っ端から恥ずかしいところを見せてしまったな
俺は何ともなしに新人の私物が置かれた机を見てみた
カバンにノートにスマホが置かれていて、その隣には空になったカップラーメンがあった
俺が休憩中に食べていたようだ
となると、途中までは夢ではなかったのか
やれやれ
捨ててからいけよ
俺は空のカップラーメンをキッチンに持っていき、水洗いして蓋付きのゴミ箱に持って行った
ゴミ箱に捨てようとすると満杯で入りきらない
おかしいな
ゴミ箱の中身はいつも清掃のおばちゃんが夕方に捨ててくれている
この時間にゴミ箱が満杯なんてことはまずないのだけど
俺はゴミ箱の蓋を外してみた
何か大きなものが捨てられている
ビニール袋に包まれた何かがゴミ箱を占領している
これが原因か
なんなんだこれ?
それは何重にもビニール袋で包まれている
俺はそれを少しずつ開いていった
変な臭いがする
徐々に形が明らかになる
最初少なかった赤が段々増えていく
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気味が悪く怖かったです