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心霊

もりのくまおさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

やってはいけない連想ゲーム
短編 2022/09/04 03:25 2,381view
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 多くの人が円形に座り何か討論している
これはこの大学の教室じゃないかな・・・これは夜遅くだな
ひとりが大きな声で両手を振り回しながら何かしゃべってる・・・うん?
それを少し離れたところで隠れて聞いている男がいる・・・
なにか書いている・・・メモをとってるのかな・・・

 なんだろう・・・なんだろう・・・何やってるんだろう・・・

今隠れて聞いていた男が見つかったみたいだ男は泣いている何か訴えている・・・

うわわわわつ!!!

突然K先輩は叫んだ。みんなびっくりして飛び上がった。

いま・・・いま・・・おとこが・・・頭を叩き切られた・・・

そして短い沈黙の後。

その記号、まさかりだ。西洋の両側に刃の付いた、まさかりだろ?
俺には、男に振り下ろされたものが真っ赤なまさかりに見えた。

 私はそれを聞いてもう泣きそうになった。本当に怖かった。逃げ出したくなった。

 私が書いたのは、地図記号の「銀行」。江戸時代の両替商の看板の形からきた
銀行の記号。

 銀行を表す地図記号を調べてほしい。その記号を横にして、真ん中に棒を一本
垂直に引いてみて欲しい。

 私はK先輩が銀行に就職内定が出たと知っていたので、その記号にしてみた。

 思えば、Oさんの書いた数字は1969。70年安保闘争の真っ盛りの時期だ。

1969年、この大学でスパイ行動がバレた学生が襲われたんだろうか。
それが事実かどうか、知るすべはない。

 その後、二度と「連想ゲーム」をしようと言い出す者はいなくなった。

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