その家の親戚は、父と母とそれから私と同じくらいの年の娘の3人家族でした。
まだ私は幼すぎてあまり記憶にないのですが、えなちゃんと言って同い年の私とは双子のように仲が良かったらしいです。
そんなえなちゃんが突然亡くなって、気を落としている親せきを励まそうということで、私たち家族は親戚の家に遊びに行ったのです。
私が強く覚えている記憶は、池の中からにゅっと腕が伸びてきたことです。
私が庭でしゃぼん玉で遊んでいたら、池から不思議な音がしたのです。
「ほわんほわん」というような何かが反響するような日常ではあまり聞かない音で、あまりに不思議で池を覗こうとしました。
そしたら突然池からにゅっと出てきた腕に服を引っ張られて、ぼとんと池に落ちたのでした。
運よく近くにお父さんがいて、池で溺れているところを私は助けられました。
いっぱい水を飲んでしまいましたが、すぐに救急車で運ばれて、なんとか命は助かったのです。
それで怖いのが、えなちゃんはまったく同じようにして池で溺れて亡くなったのだそうです。
それから親戚はあの家を引き払って今は別の場所に住んでいます。
親戚一同、もしかしたらあの家が原因じゃないかと言っているみたいです。
その家は大分昔から所有していたのですが、なぜか誰も住まなかったのだそうです。
それをえなちゃんら家族が自然がいっぱいのいいところじゃないかと住み始めました。
そしてあの事故に結びつきます。
今までそこに誰も住まなかった理由は、何かあったのかもしれません。
私は今もあのときの池から伸びてきた手がこの世のものとは思えません。
夢でも幻でもなく、紫色に変色した腕はたまに夢にも出てくるほどのトラウマです。
えなちゃんはあれに殺されたのかもしれません。
あの家は人が住んではいけない場所なのかもしれないです。
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