辿り着けなかった神社
投稿者:キャップ (3)
これは今から1年くらい前のお話です。
当時僕はIT企業に勤めており、かなりブラックな職場で働いていました。
環境が悪かったため、今振り返るとその頃かなり精神を病んでいた状態だったと思います。
とある日僕は仕事を終え、帰宅するとかなり寂しい気持ちになりました。
今振り返るとなぜそのような気持ちになったのか分かりませんが、金曜日であったこともあり
気晴らしにどこかに行きたい気持ちになったのを覚えています。
スマホで近くに良いところはないか探してみると、ブログで近くの神社が紹介されていました。
この神社であれば近くだし行ってみようと思い僕は車を走らせました。
走り始めてから15分程経ったかと思います。
ナビで、場所を確認するとすぐ近くまで来ていることがわかりました。
ふと気が付くとかなり森の中に入っており、明りも無くかなり山道を走っている状態です。
そんな時正面に何か道に転がっているのを見つけたため僕は車を止めました。
よく見てみると靴が立った状態で置いてあったのです。
なぜこんなところに靴が・・?と思いながらまた車を走らせました。
かなり山道を進んだのですが一向に神社へ到着する気配がありません。
そんな時道が二手に分かれているのを発見しました。
ナビを見ると左へ行けとあったので、左へ行こうとしたその時です。
ちょっと待てよ・・・何かがおかしい。変な違和感に襲われました。
そこで僕は一度車を止めることにしました。
車を止めたとき、うわ!と声をあげてしまったのです。
前を見るとそこには道が無く、崖となっていました。
暗くて気づかなかったのですがナビでは左と道を示していますが
そこには道が無かったのです。
その時僕は先ほど感じた違和感の正体がわかりました。
実はこの山道を僕は1時間も掛けて登っていたのです。
ナビで調べたとき目的地まで30分程度だったのですが、
この山道を登り始めてから、一向に目的地に近づいていなかったことをそこで僕は気づいたのでした。
急に恐ろしくなって僕は今来た山道を下り始めました。
その時ナビから「Uターンして戻ってください」「Uターンして戻ってください」「Uターンして戻ってください」と
何度も同じセリフを言い続けるのです。
めっちゃ怖かったわ
背筋が凍りました…