おばあちゃんのお骨
投稿者:jin (11)
短編
2022/08/09
14:49
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大好きだったおばあちゃんが亡くなったときのことです。おばあちゃんのかねてからの希望で自分が生まれ育った海のそばで遺灰を捨ててほしいという話。これを実現するために弟家族といっしょに7人で小旅行に出かけることにしました。
みんな、おばあちゃんの故郷などいったこともなく、現地ではおばあちゃんの姪っ子さんが待ち受けてくれていました。
しかし、最初に会った時のあの驚き。本当におばあちゃんにそっくりなのです。昔の写真とまるで生き写し。みなおどろくばかり。そして、まさにおばあちゃんが語りかけるように「わざわざありがとう。本当にありがたいことです」と話してくれます。
うれしい気持ちの反面わたしたちはあまりにもおばあちゃんのようなので少し怖い感じまで受けてしまいました。
そしてその夜、宿泊させてもらうことになったのです。
そして子供たちが寝静まったころ、突然、扉が開いて、姪っ子が立っているではないですか。しかし、その視線は少し遠くを見つめ、にこやかに本当にお前たちありがとう、これで私も本当に旅立つことができるよ。と言い残して扉は閉じました。なぜか、その時涙が止まらない思いでした。翌日、姪っ子にそのことを聞きただすのもどうかと思い、私たちの思い出にしています。
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