おたくまわり
投稿者:HOD (11)
すると、叔父が事故に遭い、いとこ(叔父の子)がケガをしたと言うのです。
父は、「兄さん、占いの先生って夢で親父が言っているみたいなのだ。母さんって昔から占いの先生によくみてもらっていたよな?」と伝えました。
それから父は田舎へ行き、叔父と2人で占いの先生のところへ行ったそうです。
そこで告げられたのは、叔父が風習を守ってないせいで祖母が成仏できずに迷っており、そのことを嘆いた祖父が「どうしてしてくれないんだ。」と私の夢で訴えているというものでした。
「占いの先生のところに行け。」とも伝えていたそうですが、
受け取り手である私には正確にはわかりませんでした。
事故も迷った祖母が叔母のところへ来たために起こったということでした。
叔父はその話を聞いてすぐに祖母にゆかりのある人たちへ連絡を取り、祖母の亡くなった時刻にお骨を持ってお宅をまわり、ひとりひとりに手を合わせてもらい、祖母の生前の信心にまつわる善い行いを話し、
「どうか成仏できますように。」と七日毎にしたそうです。
父の言う、毎週帰る、とういうのはこのお宅まわりをするためだったのだ、と意味が分かりました。
亡くなった時刻が夜中なら夜中、昼なら昼とその時間から故人のゆかりのある人のお宅まわりをして供養するのを49日まで続けるという風習が古くからあるようです。
昔とちがい、今では仕事で不在の家も増え、最後にまわるお宅は何時になるかわからないことや、
風習に縛られ用事が出来ない等の理由からこの風習をやめようと叔父はしたようですが、祖母は人一倍、信仰心が強かったのか成仏できずに夢で訴えてきたのかも知れません。
お宅まわりをすることで成仏できたのか、私も母も夢は見なくなりました。
やがて叔父もなくなり、いとこは引っ越したため、田舎そのものがなくなってしまい、その風習が今もその地域で行われているのかどうか私にはわかりません。
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