3mの女
投稿者:かなC (5)
実家が引っ越す前のお話です。
私の父は霊感がしっかりあるとは言えませんが家族の中で1番不思議な体験をしている人です。
当時の実家はテラスハウス(隣の住戸と壁がつながっている戸建て風の住宅)だったのですが、1階と2階に繋がる階段がありそこがどうも変な感じがすると父が言っていました。当時小学校生だった私はどんな風に変なの?ってよく父に聞いていました。しかし父の返事としてはいつも「3mの女がいるんだよなぁ」の一言。私は何を言っているんだといつも疑問に思っていましたが対して怖がることも無く「ふーん、」とだけ返事をしていたのを覚えています。
母もその話のたびにあまり怖がることもなく茶化すようにその話は終わっていました。
ある時、父が晩酌をしていてその日はいつもより酔っていた父が「なぁ。いつも階段の所に3mの女がいるっていってただろ?」と私はまたその話かとも思いましたが、いつもどんな女なのかと聞いても教えてくれない父が教えてくれそうな雰囲気だったためしつこく聞いてみたのでした。
父は「まぁ、そんなに隠すようなことでもないしなぁ。そいつ、階段の、1番下に立ってて胴だかがにゅーっと長くて頭は階段の丁度1番上の手すり付近にあるんだよ。まっすぐ立ってることがおおいなぁ」と、にやり。
あんまり今はまでリアルに想像することもなかったのですが詳しくその造形を聞いたらぞくりと冷たさが背中を走ったのを覚えています。
でも、結局その家を私は引越しするまで1度も見たことはなかったですね。
父以外の家族もみることはなかったそうです。
いつから3mの女が家に居たのかは知りませんが異形の者と10年以上も同じ家に居たとするなら父は大分肝が座ってるなぁと改めて思った次第です。
八尺様かな?