おばあさんの霊
投稿者:ねむ (1)
短編
2022/06/08
07:19
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これは私が16才の時のお話しです。
私には5歳年の離れた兄が居ました。私の家は友達からも「お化け屋敷」と言われるくらい古く、ボロい貸し屋でした。
兄は小さな頃しきりに「おばあさんの顔が見える」と泣きじゃくっていたそうです、困り果てた母は自分の父に神棚を作って貰い、お経も上げてもらいました。
おじいちゃんは少し不思議な力があった見たいです。兄はおばあさんが見える事が無くなり、おじいちゃんも亡くなり、すっかりそんな事忘れていました。
時は経ち、家の立ち退きが決まり、慌てて引っ越し先を見つけて、新しく買った物を等を少しずつ運んでいました。
突然それは起こったのです。兄が暴走族に絡まれ殺されました。悲しみに暮れ、お通夜を終え、斎場に泊まって迎えた次の朝、風で動くはずも無いガラスのドアが
自然に開いて、皆が口を揃えて「お兄ちゃんが帰って来たね」、後から考えるとおかしな話しです。
お葬式も終え、家に帰った夜、親族で話しをしていた時、そう言えば兄は小さな頃「おばあさんの霊が見えるって言ってたね」と言い出し、そう言えばそうだね!
「でも、宜保さんが、そんなに長く人に付く事は無いって、言ってたよ」と言った途端、突然食器棚から家具からガタガタ地震みたいに揺れだし
一斉に悲鳴を上げ「おばあさんが、否定してるんだね」と自然に口を突いていました。
その後も怖い事が続き、逃げる様に引っ越しました。
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お兄さんがかわいそうだね、事件に巻き込まれてしまうとは