ストーカー
投稿者:八尺マン (46)
短編
2022/06/02
18:31
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俺の胸に衝撃が襲った
見てみると、俺の胸からナイフが生えていた
耐えきれないほどの痛みと熱さが同時に生まれた
「あ・・・あんたはいったい何なんだ? ずっと俺の行くところに現れて・・・俺のストーカーか?」
おっさんが何か言っている
ストーカー?
俺が?
何を言っている?
ストーカーはお前だろう
「反対の駅のホームだったり、本屋だったり、牛丼屋だったり! いつも俺の行く先にすでにいるじゃないか!
俺のことを狙っていたんだろう」
おっさんはぶるぶると震えている
顔は真っ青だ
とても演技とは思えない
そんな
じゃあ、本当に偶然だったのか
偶然、おっさんと色んな場所で会っていただけなのか?
「それで今日ついに決行することにしたんだな! 他に個室が空いているのにしつこくノックするわけないもんな!
だが、残念だったな。こんなことがあるかもととちゃんと用意してたんだ!」
そうか
このおっさんにとっては俺がストーカーだったのか
確かに今日このおっさんを追ったのは俺だもんな
意識が遠くなる
俺はここで終わりのようだ
無念だ
こんなことで死ぬのがというのもあるが
何より無念なのは
おそらく、世間は俺がこのおっさんをストーカーして襲おうをしたが返り討ちになったと思うだろうってことだ
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こわいよー